Restylane Vital(リステイラン バイタル)の効果と持続期間、NASHAが普通のフィラーと違う点
By Dr. Kim1 min read

スキンケアをきちんとしているのに肌の奥がどことなく乾いている、顔のツヤが消えてくすんで見える、そんなときに名前が出てくるのがスキンブースター注射です。なかでも長く使われてきた定番が、Restylane Vital(リステイラン バイタル)です。フィラーは聞いたことがあるけど、同じhyaluronic acidでも何がどう違うのか、本当に肌の奥から潤うのか、気になっている方も多いと思います。
Restylane VitalはGaldermaが開発したhyaluronic acidスキンブースターです。NASHAという安定化技術でつくったhyaluronic acidを、真皮層へ細かく分散して注入します。ボリュームを足すフィラーとは違い、小さな液滴を広く行き渡らせて肌自体の水分とキメを底上げするのが目的です。仕組みと確認されている効果、回数と持続期間、そして限界についてひとつずつ見ていきます。

Restylane Vital(リステイラン バイタル)って、どんなスキンブースターなの?
Restylane Vitalは、hyaluronic acid(ヒアルロン酸)を主成分とするスキンブースターです。ヒアルロン酸はもともと私たちの肌に存在する成分で、水分を引き寄せて保持する力が高いのが特徴です。年齢とともにこの成分が減ると肌が乾いて弾力が落ちてきますが、Restylane Vitalはそのhyaluronic acidを肌の内側から直接補います。
鍵になるのがNASHAという技術です。NASHAはhyaluronic acidを安定化させ、体内でゆっくり分解されるよう設計した方式です。動物由来成分を使わず発酵法で製造しているため、アレルギーリスクも低く抑えられています。塗ったり飲んだりするものとは違い、一度入れると効果が数カ月持続するのもこの技術ならではです。
いわゆるスキンブースター注射は、こうしてhyaluronic acidを真皮に注入して内側から潤いを与える施術全般を指します。Restylane Vitalはその中でも最も早くから定着し、臨床データが積み重なっている製品です。濃度と粒子が標準化されているため、キメとツヤを底上げする目的で長く使われてきました。クリニックでスキンブースター注射といえばまず名前が挙がる定番なので、初めてこの施術を検討する方の基準点にもなりやすいです。

フィラーとは何が違うの?
同じhyaluronic acidでも、使い方はまったく別物です。フィラーは一点に集中して注入し、へこんだ部分を埋めたりボリュームをつくったりするものです。ほうれい線を埋める、顎先を整えるのがフィラーの仕事です。それに対してRestylane Vitalは、小さな液滴を肌全体に浅く広く分散させます。ボリュームではなく、肌そのものの質を変えることが目的です。
だから効果の方向性が違います。Restylane Vitalが狙うのは内側の水分、なめらかなキメ、小じわとツヤです。へこみを埋めるのではなく、乾いてくすんだ肌を内側からしっとり明るくする方向です。注入されたhyaluronic acidが水分を引き寄せることで、肌が奥からふっくらしてくる感覚があります。
深いシワやボリューム不足はフィラーの領域で、全体的なくすみや乾燥、小じわはRestylane Vitalのようなスキンブースターの領域です。ふたつは競合するものではなく、目的の違う別のツールです。どちらが良いというより、自分の悩みがボリューム系なのか肌質系なのかで選び分けます。両方を組み合わせることもあります。へこんだ部分はフィラーで、全体のキメとツヤはRestylane Vitalで整えるという使い方で、それぞれの得意を活かせます。

効果はどこまで確認されているの?
臨床のデータが積み重なっています。顔へのRestylane Vital施術を検証したランダム化比較試験では、参加者n=53人に2回または3回の施術を行い、3カ月時点で評価したところ、3回施術群の75%、2回施術群の84%が施術前より顔の状態が改善したと判定されました。肌の水分量は複数の評価時点で有意に上昇しています。
ただ、正直に見ておくべき点もあります。同じ研究で水分改善は安定していましたが、弾力については改善した時点とそうでない時点が混在していて、一貫した結果ではありませんでした。つまりRestylane Vitalの強みはなんといっても内側の水分とツヤであり、弾力を引き上げる効果は個人差や評価時期によってばらつく可能性があります。
期待値は正確に持っておくのがいいです。Restylane Vitalは肌をしっとり明るく、キメをなめらかに整えるのが得意です。反対に、たるみを引き上げたり深いシワを伸ばすようなリフティング効果を期待すると物足りなさを感じることがあります。ツヤと内側の水分が目標なら実績のある選択肢ですが、弾力やリフティングが目的なら別の施術の方が向いています。効果は施術直後ではなく、コースを終えてから時間をかけてじわじわ出てくるので、1回で判断するより数週間後の肌で見るのが正確です。

何回、どんな間隔で受けるの?
Restylane Vitalは1回で終わる施術ではありません。最初は通常4 weeks間隔で3回に分けて受けます。一度にすべてを満たすのではなく、肌がhyaluronic acidに馴染みながら蓄積していくよう、複数回にわたって積み上げていく方式です。だから1回目より2〜3回目を終えたときにツヤとキメの変化がより鮮明になります。
3 sessionsを終えたあとはメンテナンスが必要です。注入したhyaluronic acidは時間とともにゆっくり分解されていくため、通常は4-6 monthsに1回ほど補充して効果を維持します。人によっては年に1〜2回のメンテナンスで十分なケースもあります。
Restylane Vitalは劇的な変化を1回で出す施術というより、コツコツ続けてしっとりした状態を保つ施術に近いです。1回受けて効果がないと判断するより、最初の3回を終えてから変化を見てメンテナンス間隔を決めるのが正確です。時間とコストを継続的にかける必要があることは、最初から念頭に置いておくといいでしょう。施術間隔を開けすぎると積み上げ効果が崩れることがあるので、最初の3 sessionsだけは推奨間隔を守るのがおすすめです。メンテナンスの頻度は肌の状態と満足度を見ながら、人それぞれ少し違ってきます。

どのくらい持って、他のスキンブースターと何が違うの?
持続期間は人それぞれですが、NASHAのhyaluronic acidは概ね6-9 months程度効果が続くとされています。年齢、肌の状態、生活習慣によって差があります。効果が落ちる前にメンテナンス施術を加えることが、自然なツヤを保ち続けるコツです。
Restylaneの中でも、Restylane VitalとRestylane Vital Lightが分かれています。Restylane Vitalは粒子がやや硬めで、手の甲や首のようにたるみのある部位や厚めの肌に向いています。Restylane Vital Lightはより柔らかく、顔の浅い小じわとキメ整えに向いています。部位と肌の厚みに合わせて使い分けます。
他のスキンブースターとも方向性が違います。どれが優れているというより、成分と仕組みが異なる選択肢として見るのが正確です。
| スキンブースター | 主な成分 | 特徴 |
|---|---|---|
| Restylane Vital | NASHAヒアルロン酸 | 臨床データの豊富な定番、内側の水分とツヤ |
| Profhilo | 高濃度hyaluronic acid(架橋剤なし) | 少ない注入点、水分と自然なハリ |
| Rejuran | PDRN(サーモンDNA由来成分) | ヒアルロン酸系ではなく再生系、キメと弾力 |
3つとも肌質を底上げする施術ですが、成分が違います。内側の水分とツヤが主な悩みならRestylane Vitalが実績ある選択肢で、再生系や別のアプローチを求めるなら、同じカテゴリーの他の選択肢も合わせて検討してみてください。

痛みとダウンタイムは? どんな人に向いているの?
針を複数回刺す施術なので、多少のチクっとした感覚はあります。そのため通常は施術前に麻酔クリームを塗ったり、痛みを和らげた製剤が使われることもあります。麻酔をすれば大体我慢できるレベルとされています。個人差はありますが、顔全体でも施術自体はそれほど長くありません。
ダウンタイムは短い方です。施術直後は注入した部分に小さな膨らみや腫れが出ることがありますが、1〜2日で落ち着くのが普通です。内出血が出ることもあるので、大事な予定がある場合は数日余裕を持って受けるのがいいでしょう。施術後しばらくは日焼け止めと保湿をしっかり行うと回復の助けになります。まれに注入部位にしばらく小さな硬結が触れることがありますが、自然に消えることがほとんどです。
どんな方に向いているかというと、メイクが浮くほど肌の内側が乾燥している、ツヤが失われてくすんで見える、小じわや荒れたキメが気になるという方にはよく合います。反対にたるみを引き上げたい、失ったボリュームを戻したいという目的ならリフティング施術やフィラーの方が向いています。Restylane Vitalは肌のベースをしっとりなめらかに整える施術だということを念頭に置いて、継続的にケアするつもりで取り組むと最も満足のいく結果につながります。
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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
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