prettytime
Skincare

トーニングで消えなかった黒子・老人性色素斑、リーポット532nmと超冷却が1〜2回で取れる理由

By Dr. Lee1 min read

トーニングを何度受けても消えない濃い黒子や老人性色素斑(脂漏性角化症)に悩んでいる方に、リーポットというレーザーが選ばれることが増えています。1〜2回で取れるとも聞くし、かさぶたができるとも言われる。どこまで本当なのか、気になる方は多いはずです。

先に整理すると、リーポットは淡いシミをゆっくり薄めるトーニングとは違い、濃い色素病変を一度に強く砕く色素レーザーです。532nmという波長がメラニンに強く吸収されるため、黒子や老人性色素斑に的確にアプローチできます。さらにVSLSという超冷却技術で周囲の皮膚を保護しながら色素に集中するため、比較的副作用を抑えつつ1〜2回で明確な効果が得られます。かさぶたの仕組みと副作用についても、誇張なしにお伝えします。

リーポットレーザー装置

リーポットレーザーとは何か

リーポットは韓国の医療機器メーカーClassysが開発した色素治療レーザーです。532nmの波長を使用しており、メラニンに強く吸収されるこの波長が黒子や老人性色素斑を効果的に砕きます。端的に言えば、色素だけを狙い澄まして強くアプローチするレーザーです。

ここで波長の話を少し。メラニンは波長が短いほど吸収率が高くなります。532nmは、レーザートーニングでよく使われる1064nmに比べてメラニン吸収が約11倍高い波長です。浅い黒子や脂漏性角化症のような境界がはっきりした色素には強く作用します。反面、深い色素や淡く広がったシミ(肝斑)には向きません。強すぎるエネルギーが刺激になってかえって悪化するリスクがあるためです。

リーポットのもう一つの特徴がVSLS(Vascular Sparing Laser System)という超冷却技術です。レーザー照射直前に施術部位を瞬間的に強く冷やすことで、周囲の血管や正常な皮膚へのダメージを抑えながら色素病変にエネルギーを集中させます。韓国食品医薬品安全処と米国FDAの承認を受けており、冷却ハンドピースを使用するため施術中の痛みも比較的軽いとされています。

波長が短いほどメラニンに強く吸収、532nmは1064nmより約11倍高く浅い黒子に強い
波長が短いほどメラニンに強く吸収、532nmは1064nmより約11倍高く浅い黒子に強い

VSLS超冷却がなぜ重要なのか

色素レーザーで最も難しい問題が炎症後色素沈着(PIH)です。アジア系の肌はメラニンが豊富で、レーザーの熱刺激が強すぎると取ろうとした色素の代わりにかえって黒ずんだ色素沈着が浮き上がることがあります。黒子を取りに行ってかえって黒ずんで帰る、というケースはこれが原因です。

VSLSの超冷却はこの問題に着目した技術です。照射直前に皮膚を強く冷やしておくと、熱が周囲に広がるのを防いで色素病変だけにエネルギーが集中します。周囲組織へのダメージが減ればその分、色素沈着や赤みといった副作用のリスクも下がります。そのためリーポットは、強く一度に砕きながらも比較的副作用が少ない色素レーザーとして知られています。

ただし超冷却が副作用をゼロにするわけではありません。肌の状態、出力の設定、施術後のケアによって色素沈着は依然として起こりえます。強い色素レーザーほど、肌に合わせた出力調整と術後ケアが結果を左右します。施術者の経験と患者側のケア、両方が揃ってこそ最良の結果につながります。

VSLS超冷却が血管と正常皮膚を守りながら色素だけを叩く
VSLS超冷却が血管と正常皮膚を守りながら色素だけを叩く

黒子と老人性色素斑に本当に効果があるのか

リーポットが強みを発揮するのは、日光性黒子(solar lentigo)や脂漏性角化症のような、濃くはっきりした色素病変です。トーニングを何度受けても消えなかった濃い黒子が、1〜2回で明確に薄くなるケースが多く報告されています。

韓国人20名を対象とした532nmレーザーの臨床研究では、顔の黒子が2回の施術で平均72%薄くなり、半数以上の参加者で著明な反応が確認されました。ただし淡い色素や広範囲のシミは反応が弱い傾向があります。

肝斑(melasma)にはリーポットを使いません。肝斑は強いアプローチでかえって悪化しやすく、通常はレーザートーニングで弱く回数を分けてアプローチします。同じ黒子でも、色が濃く境界がはっきりしているほど1〜2回で取れやすく、浅く淡いものは効果が出にくいことがあります。自分の色素の種類がリーポットに合うかどうか、施術前に診断を受けることが先決です。

532nmレーザーで顔の黒子が2回平均72%薄く、半数以上が著明反応、淡い色素は反応弱い
532nmレーザーで顔の黒子が2回平均72%薄く、半数以上が著明反応、淡い色素は反応弱い

かさぶたはなぜできて、どう管理すればいいのか

リーポットで最も多い疑問がかさぶたです。結論から言うと、かさぶたは副作用ではなく色素が排出される正常なプロセスです。レーザーで砕かれた色素が皮膚表面近くで微細なかさぶたとして凝固します。施術直後に黒子の箇所が黒ずんで見えたり少し盛り上がって見えたりするのがまさにこれです。

かさぶたは通常1〜2週間で皮膚が新たに再生しながら自然に剥がれ落ちます。クリニックでは保護テープを貼ることがありますが、かさぶたを保護しながら色素と一緒に脱落するのを助けるためです。最も大切なのは、かさぶたを無理に剥がさないことです。新しい皮膚が十分に育っていない状態で剥がすと、傷跡や色素沈着が残りやすくなります。

かさぶたが落ちた直後の皮膚はデリケートで、紫外線に非常に弱い状態です。この時期に紫外線対策を怠ると、せっかく取れた箇所に色素が再び浮き上がることがあります。かさぶたが落ちるまでは十分な保湿と刺激回避を心がけ、遮光も施術と同じくらい結果を左右すると理解しておくことが重要です。

施術後にかさぶたができ1〜2週で皮膚が再生して脱落
施術後にかさぶたができ1〜2週で皮膚が再生して脱落

他の色素レーザーとの違い

色素施術の種類が多くて迷いやすいので、よく比較される施術を並べて整理します。

施術適した色素かさぶたとダウンタイム通常の回数
リーポット濃い黒子・老人性色素斑かさぶた1〜2週間1〜2回
レーザートーニング肝斑・淡く広がったシミほぼなし複数回
IPL淡いシミ・赤みも同時に数日間の微細なかさぶた複数回

表が示すように、施術の選択は色素の性質と、かさぶたを受け入れられるかどうかによって変わります。濃くはっきりした黒子を確実に取りたいならリーポットが、全体的に淡いシミや肝斑をゆっくりケアしたいならレーザートーニングが向いています。IPLは淡いシミと赤みを同時にアプローチするのに適しています。どれが絶対に優れているわけではなく、自分の色素の濃さと淡さ、そしてかさぶたのダウンタイムを許容できるかどうかで選ぶことが大切です。

リーポットレーザー施術の様子

副作用と受けるのに向いている方について

リーポットは超冷却技術のおかげで、色素レーザーにしては副作用が比較的少ない機器です。ただ知っておきたい点はあります。施術直後にその箇所が黒ずんだかさぶたに変わり、赤みや腫れが出ることがあります。炎症後色素沈着(PIH)も起こりえます。特に施術後の紫外線管理を怠ると、色素沈着や再発のリスクが高まります。

532nmのQスイッチレーザーを用いた研究群では、施術後色素沈着の発生率が20〜30%と報告されています。より新しいピコ秒レーザーでは約5%まで下がります。多くは約3か月で自然に薄れますが、リーポット単独での比較研究はまだありません。「副作用が少ない」という評価はあくまで色素レーザーの中での話で、ゼロではないことは理解しておく必要があります。アジア系の肌ほど出力の調整と術後ケアが最終的な結果を大きく左右します。

532nmレーザー後の色素沈着率、Qスイッチ20〜30%対ピコ秒5%、多くは約3か月で回復
532nmレーザー後の色素沈着率、Qスイッチ20〜30%対ピコ秒5%、多くは約3か月で回復

受けない方がよいケースもあります。施術部位に炎症や感染がある方、光感受性を高める薬を服用中の方、妊娠中の方は事前に相談してください。肝斑が混在している場合は、強い色素レーザーが刺激になることがあるため特に慎重な判断が必要です。

リーポットは、トーニングで消えなかった濃い黒子や老人性色素斑を1〜2回ではっきりと取り除きたい方に向いた色素レーザーです。かさぶたが落ちるまでの1〜2週間をしっかりケアし、その後も紫外線対策を継続できる方が最も満足度の高い結果を得られます。

この記事は参考になりましたか?

About this article

診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

Read next

Filler

レスティレーンフィラーの種類と効果まとめ, Lyft・Defyne・Refyne・Kysseは何が違ってどれを選べばいいのか

レスティレーンがどんなヒアルロン酸フィラーなのか、硬さのあるNASHAと柔らかいOBT2つの技術がどう違うのか、LyftとDefyne、Refyne、Kysseが部位ごとに何を使うのかを表で整理します。効果と持続期間、副作用と元に戻す方法まで、誇張せずにお伝えします。

By Dr. Lee

Back to articles