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プロファイロの効果と副作用: HAバイオリモデリング注射で肌は本当に変わる?

By Dr. Lee1 min read

全体的に肌がくすんでごわごわしてきて、小ジワも増えてきたという頃に、プロファイロという名前を一度は耳にするかと思います。注射一本で肌がしっかりするというのは気になる一方で、フィラーなのかリジュランのようなスキンブースターなのか、そもそも本当に効果があるのかと疑問に思う方も多いはずです。

結論から言うと、プロファイロはヒアルロン酸注射ですが、凹んだ部分を埋めるフィラーでも、サーモンから抽出した成分で再生を促すリジュランでもありません。ボリュームを足すのではなく、肌全体のキメとハリ、水分を引き上げるバイオリモデリングというカテゴリの施術です。効果は穏やかにじわじわと現れますが、他のブースターと比べて効果と安全性に関するデータが比較的しっかり積み上がっている点が特徴です。以下では、作用原理と他の施術との違い、効果と副作用について順にわかりやすく解説します。

プロファイロ HAバイオリモデリング注射 製品

プロファイロとはどんな施術か

プロファイロはイタリアのIBSAが開発したヒアルロン酸注射です。ヒアルロン酸は皮膚の中で水分を抱えてハリを保つ成分で、英語の略称でHAと呼ばれます。ただし、プロファイロは一般的なフィラーとは製造方法がまったく異なります。

少し詳しく言うと、こういうことです。通常のフィラーはHAをBDDEと呼ばれる化学架橋剤でしっかり固めて、一定の場所に留まってボリュームを補う形にします。一方プロファイロは、分子量の大きいHA 32mgと分子量の小さいHA 32mgを合わせた64mgを使いながら、化学架橋剤を使わず熱だけで結合させます。そのため一箇所に固まってボリュームを作るのではなく、粘度が低いため広く拡散して皮膚全体の土台を整える方向に作用します。分子量の大きいHAは真皮でゆっくりほぐれながら水分と支持力を与え、分子量の小さいHAは表層まで広がって潤いを加えます。注入方法も特徴的で、よく広がる性質のおかげで顔のあちこちを何十回も刺す必要がなく、両頬と顎まわりの決まった5カ所ずつ、合計10カ所に0.2mLずつ置くだけです。これをBAPと呼びます。通常は4週間隔で2回受けるのが基本で、その後は6カ月ごとに1回のメンテナンスとして受けます。

プロファイロの構成、分子量の大きいヒアルロン酸32mgと小さいヒアルロン酸32mgを合わせて64mgを配合し、BDDEのような化学架橋剤は0で含まれていない
プロファイロの構成、分子量の大きいヒアルロン酸32mgと小さいヒアルロン酸32mgを合わせて64mgを配合し、BDDEのような化学架橋剤は0で含まれていない

フィラーやリジュランとどう違うのか

名前は似ていても目的が異なります。上のグラフのように、プロファイロは同じHA 64mgを含みますが化学架橋剤を使わないという点が一般的なフィラーとの最大の違いです。架橋剤でしっかり固めたフィラーは凹んだ頬やほうれい線のような特定の部位にボリュームを補うために使いますが、架橋していないプロファイロは広く拡散しながら肌全体の質とハリ、水分を高めるために使います。

ではリジュランとはどう違うのでしょうか。リジュランはサーモン由来の成分で肌の再生とバリア強化に強みがある一方、プロファイロはヒアルロン酸で水分と構造を補う方向に近い施術です。どちらも肌の質を改善する施術なので目的が重なって見えますが、出発点が異なります。両方を組み合わせて受ける方もいます。まとめると、お悩みの内容によって選択肢が変わります。凹んだ頬や深いシワを埋めたいならフィラーが向いており、たるみをリフトアップしたいならリフティング系が適しています。一方、特に凹んでいたりたるんでいるわけではないけれど、全体的に肌がくすんでごわごわしてキメが荒れてきた場合は、プロファイロのようなバイオリモデリングがよく合います。ただし一つ正直に触れておきたい点があります。プロファイロとリジュランを同じ条件で直接比較した臨床試験はまだないため、どちらが優れているとは言い切れません。

プロファイロの効果を確認した研究結果、9件の研究で278名を集めた分析では患者満足度が60〜88%、リフトアップと肌のキメ改善を感じた割合は64〜96%で、水分量は統計的に明確に改善していた (Sparavigna 2026)
プロファイロの効果を確認した研究結果、9件の研究で278名を集めた分析では患者満足度が60〜88%、リフトアップと肌のキメ改善を感じた割合は64〜96%で、水分量は統計的に明確に改善していた (Sparavigna 2026)

本当に効果があるのか

プロファイロの良い点は、他のスキンブースターと比べて効果を確認したデータが相当量積み上がっていることです。上のグラフのように、9件の研究を集めて278名を分析した結果、施術を受けた方の60〜88%が満足しており、リフトアップや肌のキメが改善したと感じた割合は64〜96%に達しています。肌の水分量はほぼすべての研究で統計的に明確な改善が認められました。

ただし2点は知っておいてください。1つ目は、広告でよく見るコラーゲンやエラスチンが何倍にも増えるという数値は、人の皮膚ではなく培養皿の中の細胞を使った実験から出たものなので、人の皮膚でも同程度かどうかはまだ確認されていません。2つ目は、効果を確認した研究の多くが数十名規模で比較対照を設けていないケースが多く、根拠の強さとしては非常に高いとは言い切れません。効果が現れる順序とタイミングも把握しておくと良いでしょう。通常、最初の施術から4〜8週間で水分量からまず改善し、4週後に2回目を受けてさらに1〜2カ月経つとキメとハリの変化が明確になります。そして効果は概ね6カ月ほど続いた後に徐々に薄れていくため、1回で終わりにするより定期的にメンテナンスとして受けることでその状態を維持できます。つまりプロファイロは一度で劇的に変わる施術ではなく、2回にわたって肌の土台を整えながら穏やかに改善していく施術です。

プロファイロの安全性データ、3年間で42,394名への施術中に有害事象の報告は12件で、そのうち重篤な有害事象は0件だった (Cassuto 2020)
プロファイロの安全性データ、3年間で42,394名への施術中に有害事象の報告は12件で、そのうち重篤な有害事象は0件だった (Cassuto 2020)

副作用と安全性はどうか

副作用は概して軽微で、安全性のデータが充実していることがプロファイロの強みです。上のグラフのように、3年間で42,394名への施術中に報告された有害事象は12件のみで、そのうち重篤な有害事象は0件でした。これだけ多くの方への使用実績の中で大きな問題がほとんど出なかったというのは、安心できる根拠と言えます。

よくある副作用は注射部位の発赤と腫れ、内出血、チクチク感で、多くは数日以内に落ち着きます。化学架橋剤のBDDEを使っていないため、硬いしこりができるリスクも一般的なフィラーより低い傾向にあります。ただし、ヒアルロン酸を注入するすべての注射がそうであるように、薬剤が誤って血管内に入ると血管閉塞が起きるというまれなリスクがあります。そのため、問題が生じた際にすぐ溶かして戻せるhyaluronidaseという薬剤を備えている施設で受けることが安全です。この点は、プロファイロがフィラーと同様に元に戻せるという利点でもあります。受けない方が良いケースもあり、妊娠中や授乳中の方、施術部位に炎症や感染がある方、血が止まりにくい体質の方や抗凝固薬を服用中の方は注意が必要です。

プロファイロの施術を受けている様子

どんな方に向いているか

では、プロファイロはどのような方に合う施術なのでしょうか。特に凹んでいたりたるんでいるわけではないけれど、全体的に肌がくすんでごわごわし、キメが荒れて浅いハリ低下が感じられる方によく合います。特に40代から50代前半のように肌の質が落ち始めてはいるけれどまだそれほどたるんでいない場合に向いており、顔だけでなくシワが目立ちやすい首や手の甲にも使われます。

反対に、期待が外れやすいケースもはっきりあります。凹んだ頬や深いシワを埋めたい方ならボリュームを補うフィラーが向いており、たるみを引き上げたい方ならリフティングやフェイスラインの施術が合います。プロファイロはボリュームを補ったりたるんだ皮膚を引き上げる施術ではないためです。また、一度で劇的な変化を期待するよりも、2回受けて2〜3カ月をかけて肌が徐々に良くなるのを見守る気持ちで受けるほうが結果に満足しやすいでしょう。まとめると、プロファイロはボリュームでもリフティングでもなく、全体的に落ちてきた肌のコンディションを底上げしたいときに向いている施術です。自分の悩みがボリュームなのか、たるみなのか、肌質なのかを整理してから選ぶと、最も満足のいく結果につながります。

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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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