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思春期ニキビの原因とケア方法、病院での治療時期まで

By Dr. Lee1 min read

思春期に入ると、額や頬、あご周りに急にニキビができ始めることが多いです。昨日まで何ともなかった肌にプツプツと吹き出物が増えていくと、本人はもちろん親も戸惑ってしまいがちです。ですが、この時期のニキビは、体が大人へと変化していく過程で起こる自然な反応に近いものです。ホルモンが皮脂腺を刺激し、毛穴が詰まり、そのすき間から細菌が入り込むという段階が順番に重なって、顔に現れているだけなのです。その流れを一つずつ見ていくと、なぜ思春期に特にニキビが集中するのか、そして何をどうケアすればよいのかが自然と見えてきます。

思春期にニキビが集中するのはなぜ?

思春期になると、脳下垂体や副腎、生殖腺からアンドロゲン系のホルモン分泌が増えます。アンドロゲンはテストステロンのように男性らしい特徴を作るホルモンですが、女の子の体でも一定量分泌されて同じように働きます。このホルモンが肌の中の皮脂腺(皮脂を作る小さな器官)を刺激すると、皮脂腺そのものが大きくなり、皮脂の分泌量が増えます。そのため、思春期前はつるんとしていた肌が急にテカり始め、吹き出物が出てくるようになるのです。

成長期にはこのホルモンの変化が数年かけてゆっくり進むため、ニキビも一気に悪化するというより、初経や声変わりの前後から徐々に増えていくケースが多く見られます。そして皮脂腺がホルモンにどれくらい敏感に反応するかは人によって差があるので、同じ年齢でもほとんどニキビができない子もいれば、顔全体に広がってしまう子もいます。この違いは努力不足によるものではなく、生まれ持った皮脂腺の反応性やホルモンへの感受性の差に近いものです。

米国皮膚科学会の資料によると、12〜24歳では10人中8〜9人の割合でニキビを経験します。思春期にはニキビができるほうがむしろ一般的な流れで、程度の差があるだけだと言えます。それだけ誰もが経験する問題なので、自分を責めすぎずケアに集中するほうがよいでしょう。
米国皮膚科学会の資料によると、12〜24歳では10人中8〜9人の割合でニキビを経験します。思春期にはニキビができるほうがむしろ一般的な流れで、程度の差があるだけだと言えます。それだけ誰もが経験する問題なので、自分を責めすぎずケアに集中するほうがよいでしょう。

ホルモンは皮脂腺にどう影響する?

皮脂腺はもともと、肌を守る油膜を作るための器官です。適度な皮脂は肌が乾燥しないように守ってくれる役割を持っています。問題は、思春期のホルモンがこの皮脂腺を必要以上に刺激してしまうことです。アンドロゲンが皮脂腺の細胞に結合すると、細胞内で脂質を作る酵素の働きが活発になり、その結果、皮脂の分泌量が思春期前の何倍にも増えてしまいます。

増えた皮脂は毛穴を通って肌の表面に出てきますが、量が多すぎると排出が追いつかず、毛穴の中にたまってしまいます。排水口に油が流れ込み続けて少しずつ詰まっていくのとよく似た状況です。さらに、思春期特有の受験や試験のストレス、睡眠不足はコルチゾールというストレスホルモンも増やすため、皮脂の分泌をもう一段押し上げる要因になると考えられています。テスト期間になると急にニキビが悪化したと感じる人が多いのも、こうした理由からです。

詰まった毛穴が面皰になる過程

皮脂が多いだけでは、すぐにニキビになるわけではありません。次の段階は、毛穴の内側の細胞がうまく剥がれ落ちずに積み重なっていくことです。本来、毛穴の壁の細胞は一定の周期で古い細胞が剥がれ、新しい細胞に入れ替わりますが、思春期にはこのターンオーバーが乱れやすく、古い角質が毛穴の中にたまりやすくなります。

そこに増えた皮脂まで加わると、毛穴の入り口が古い角質と油で少しずつふさがれていきます。この詰まり始めの状態を面皰(コメド)と呼び、表面が白く見えるものをホワイトヘッド、酸化して黒っぽく見えるものをブラックヘッドと呼びます。この段階まではまだ炎症がないため、触るとポツンと硬いしこりのように感じられます。ところが、この詰まった空間の中で細菌が増え始めると、話は変わってきます。

ニキビ菌はどう炎症を育てる?

毛穴の中は皮脂が多く酸素が少ない環境なので、酸素を嫌う細菌であるカティバクテリウム・アクネス(C. acnes、以前の名称はプロピオニバクテリウム・アクネス)が増えやすい条件がそろっています。この菌はもともと誰の肌にも少量存在している常在菌ですが、詰まった毛穴の中で皮脂をエサに大きく増殖してしまうと問題になります。

菌が増える過程で作られる代謝物や酵素が毛穴の壁を刺激すると、体の免疫細胞がその部分に集まり炎症反応を起こします。この炎症反応こそが、ニキビが赤く腫れて痛む理由です。炎症が浅い層で収まれば赤いブツブツ程度で済みますが、炎症が深い層まで広がると膿を持った嚢胞性ニキビへと悪化し、跡が残るリスクも高まります。そのため、早い段階からケアを始めることが跡を減らすうえで役立つとされています。

自宅でできるケア方法

思春期ニキビを完全に防ぐことはできませんが、悪化させる要因を減らす方法はあります。次のような習慣が役立つとされています。

  • 1日2回、ぬるま湯とやさしい洗顔料で洗顔します。ゴシゴシ強くこすると、かえって肌のバリア機能が刺激され炎症が悪化することがあるためです。
  • benzoyl peroxide(過酸化ベンゾイル)配合の製品を少量から使い始めます。この成分は毛穴の中の酸素濃度を高め、C. acnesが生きにくい環境を作ることで働きます。
  • adapalene(アダパレン)のようなレチノイド成分を夜に使用します。古い角質がたまるスピードを整え、毛穴が詰まる前に自然に剥がれ落ちるよう助けてくれるためです。
  • 手で潰したり、無理に触ったりしないようにします。指で圧をかけると炎症の成分が毛穴の壁を破って深い組織まで広がり、跡が残るリスクが高まるためです。
  • 日焼け止めを毎日塗ります。紫外線は炎症のあとに残る色素沈着をより濃く、より長引かせる傾向があるためです。

こうしたケアを続けていると、多くの場合4週間から12週間ほどで目に見える変化が現れると報告されています。ただし、すぐに効果が出ないからと途中でやめてしまうと肌が再び刺激を受けやすくなるため、最低でも2、3か月は続けることが勧められます。

アダパレンとベンゾイルパーオキサイドを併用した患者91人を12週間観察した研究では、炎症性ニキビが80.6%、非炎症性の面皰(コメド)病変が69.3%減少しました。二つの成分を一緒に使うと相乗効果が出ますが、それでも目に見える変化が出るまでには12週間ほど根気よく続ける必要があるということです。
アダパレンとベンゾイルパーオキサイドを併用した患者91人を12週間観察した研究では、炎症性ニキビが80.6%、非炎症性の面皰(コメド)病変が69.3%減少しました。二つの成分を一緒に使うと相乗効果が出ますが、それでも目に見える変化が出るまでには12週間ほど根気よく続ける必要があるということです。

治らないときは病院へ行くべき?

自宅でケアしても改善しなかったり、膿を持つタイプのニキビが繰り返し出たりする場合は、皮膚科を受診するのがおすすめです。あごや背中、胸元まで広く広がったり、赤みが長く残ったりする場合は、跡として定着してしまう前に治療を始めるほうが有利です。

病院では、まず外用または内服の抗生物質で菌を減らす治療を試みることが多く、重症の場合はisotretinoin(イソトレチノイン)のような内服薬を検討することもあります。この薬は皮脂腺そのものの大きさを縮小させることで、皮脂の分泌量を根本から抑える働きがあるとされています。ただし副作用の管理が必要なため、専門医に相談したうえで判断するのが安全です。

女の子の場合、ニキビが特にフェイスラインに沿って繰り返しでき、月経周期と重なって悪化するようなら、ホルモンバランスにも目を向けた治療を並行することがあります。これは、排卵や月経周期に応じてアンドロゲンの濃度が上下するパターンが皮脂腺の刺激と重なり合うためです。こうしたケースでは、肌だけをケアするより、周期全体を含めて見ていくアプローチが役立つとされています。

思春期ニキビは、多くの場合思春期の後半に入りホルモンが落ち着くにつれて自然と治まっていき、目安として6か月から12か月ほど根気よくケアを続けると状態がはっきり安定してきます。それまでは焦らず、コツコツとしたケアで炎症を抑え、跡を最小限にとどめることを目標にしていきましょう。

References

Korean Dermatological Association, American Academy of Dermatology (AAD), and Ministry of Food and Drug Safety (MFDS).

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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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