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レーザーで薄くなってもシミが繰り返し戻ってきて、完治が難しいと言われるのはなぜか?

By Dr. Lee1 min read

レーザー施術後の1週間から2週間は、肌がたしかに明るくなった感じがします。しかし3ヶ月から6ヶ月も経つと、同じ場所にまた茶色いシミが浮き上がってくることが少なくありません。そのため皮膚科の診察室では、シミは「治療」よりも「付き合っていく」という言葉で説明されることが多いのです。

なぜこうしたことが繰り返されるのでしょうか。シミは単に色素が溜まった状態ではなく、肌の中のいくつものシステムが同時にバランスを崩すことで現れる現象だからです。原因を一つずつひも解いていくと、再発がなぜ多いのか理解しやすくなります。

わかりやすく言えば、シミは風邪のように一度かかって治る病気ではなく、アレルギー体質のように一生付き合っていく肌の性質に近いものです。とはいえ同じシミでも、再発までにかかる時間は人によって違います。その理由を一つずつ見ていきましょう。

シミはなぜ一つの原因では説明できないのか?

メラニンを作る細胞であるメラノサイトが過剰に活発化し、茶色い色素を過剰に放出する状態がシミです。問題は、この細胞を刺激する信号が一つではないという点です。紫外線、女性ホルモン、慢性的な刺激、肌の中の微小血管まで、複数の要因が同時に信号を送っています。レーザーですでにできた色素を破壊しても、色素を作り続けるよう指示する信号自体は残っていることが多いのです。そのため見た目には消えたように見えても、時間が経つと同じ場所でまた色素が積み重なっていきます。

紫外線はどのようにシミを呼び戻すのか?

紫外線はメラノサイトを直接呼び覚ます、最も強力な刺激です。紫外線を浴びると、肌は自分を守るためにメラニンをもっと作れという信号物質を分泌します。シミがあった肌はこの信号に過敏に反応するよう、すでに慣らされてしまっているため、ごくわずかな紫外線量でも色素が再びできやすくなります。日焼け止めを1日2日サボったからといってすぐには目立たなくても、その積み重ねが2週間から4週間後に色素として現れることが多いのはこのためです。

女性ホルモンはなぜシミと深く関わっているのか?

エストロゲンやプロゲステロンといった女性ホルモンは、メラノサイトを刺激する経路と連動して働くことが知られています。妊娠、経口避妊薬の服用、ホルモン治療など、女性ホルモンの数値が上下する時期にシミが新たにできたり濃くなったりすることが多いのもこのためです。妊娠中にできるシミはよく妊娠性肝斑と呼ばれますが、出産後にホルモンが安定すると薄くなるものの、完全には消えず跡のように残ることも報告されています。更年期に女性ホルモン補充療法を受けている場合も、同じような経路でシミが再び濃くなることがあると言われており、ホルモン関連の治療を受けている方は肌の変化もあわせて観察しておくと安心です。ホルモンは全身を巡る信号なので、肌に限定した施術だけではこの信号自体を止めることはできません。

血管とシミにはどんな関係があるのか?

近年、シミのある肌の下では毛細血管、つまり微小血管が異常に増えているという報告が増えています。血管が増えると、血管周辺の細胞から出るさまざまな物質が近くのメラノサイトを刺激し、色素をより多く作らせると考えられています。わかりやすく言うと、色素細胞のすぐ隣にある血管が、色素細胞を絶えず揺さぶって目覚めさせる隣人のような役割を果たしているわけです。色素だけを狙うレーザーではこの血管要因には手が届かないため、色素を消しても刺激源である血管がそのままなら再発につながりやすくなります。

レーザーはなぜ色素だけを消して原因までは消せないのか?

レーザー施術は、すでにできたメラニン色素を光エネルギーで破壊し、体外へ排出させる方法です。つまり結果物である色素を片づける作業であって、色素を作れと指示する信号システムそのものを変える作業ではありません。むしろレーザーの熱刺激が肌にとってはもう一つの刺激として認識され、メラノサイトを再び興奮させてしまうケースも報告されています。そのためシミのレーザー治療は出力を抑えて1週間間隔で5回から10回に分けて行うのが一般的で、これは色素を片づけつつ刺激を最小限に抑えようとするアプローチと言えます。

肌のバリアが弱まるとシミが出やすくなるのはなぜか?

肌の表面には水分と油分でできた薄い保護膜、つまり肌バリアがあります。このバリアが健やかであれば、外部刺激は簡単には内部に入り込めません。しかし角質ケアをしすぎたり、刺激の強い美白製品を一度に何種類も重ねて使ったりすると、このバリアが薄くなってしまいます。

バリアが薄くなった肌は、小さな刺激にも赤みやヒリつきを起こしやすくなりますが、こうした炎症反応もメラノサイトを目覚めさせる信号として働くことがあると言われています。傷が治った跡に黒ずみが残るのと似た原理で、小さな炎症が繰り返されると、そのたびに色素が少しずつ積み重なっていくというわけです。

そのためシミケアでは、美白成分をどれだけ強く使うかよりも、バリアを守りながら刺激を与えずに続けることのほうが重視されます。やさしい洗顔、十分な保湿、新しい製品は一度に一つずつ試す習慣が、色素の再発を遅らせる助けになります。

熱や摩擦の刺激がシミを大きくするのはなぜか?

サウナ、よもぎ蒸し、熱いお湯での洗顔など、肌に熱が加わる状況もメラノサイトを刺激する要因の一つとして挙げられます。肌の温度が上がると血流が増え、先ほど説明した血管刺激の経路が一緒に働くためです。同じように、肌を強くこする洗顔や頻繁な角質ケアも微細な刺激を起こし、色素反応を後押しすることがあります。つまりシミは日差しだけでなく、熱や摩擦といった日常的な刺激にも影響を受けやすい、デリケートな状態だと言えます。

半年で戻る人と、2年かかる人がいるのはなぜか?

同じレーザーを受けても、再発までにかかる時間は人によって異なります。最も大きな理由は、メラノサイト自体がどれほど敏感に反応するかが人それぞれ違うからです。もともと肌の色が濃い、あるいは日に焼けやすいタイプほど、メラノサイトが刺激により激しく反応する傾向があると言われています。そのため同じ量の紫外線を浴びても、色素がより早く、より濃く現れます。

生活習慣の違いも大きく影響します。日焼け止めを毎日欠かさない人と、たまにしか塗らない人とでは、刺激が積み重なる速さそのものが違います。少しずつ水が漏れる船で、どれだけこまめに水をかき出すかによって沈む時期が変わるのと似ています。ケアを続けていれば、その時期、つまり色素が再び目立ち始める時期を先へ先へと延ばすことができます。

季節も一つの変数です。紫外線が強い夏を過ぎると再発のペースが速まり、冬になるとまた落ち着くというケースがよくあります。ですからシミの再発は決まった時間割どおりに来るのではなく、その人の肌質と生活習慣が重なり合って生まれる結果だと考えるほうが正確です。

シミのケアをなぜ一生続ける必要があるのか?

シミを一度で完全になくす治療は、今のところないと考えるのが現実的です。先ほど説明した刺激要因が、生きている限り繰り返し起こるからです。そのため皮膚科では「治療」よりも「ケア」という言葉のほうがよく使われます。代表的なケアの軸は次のとおりです。

  • 紫外線対策: シミを目覚めさせる最も一般的な刺激が紫外線であるため、毎朝日焼け止めを塗り、こまめに塗り直す習慣が再発を遅らせる基本になります。
  • 美白成分を続けて使う: ハイドロキノンやトラネキサム酸などの成分は、メラニンを作る酵素の働きを穏やかにすると言われており、色素が再び積み重なる速度を遅らせる助けになります。
  • 熱と摩擦を減らす: 熱い温熱ケアや強い摩擦を避けることも、先ほど説明した血管刺激の経路への働きかけを減らし、色素反応を抑える助けになります。
  • 保湿でバリアを守る: 肌バリアが薄くなると小さな刺激でも炎症が起きやすく、その炎症がまた色素を後押しすることがあるため、やさしい洗顔と十分な保湿でバリアを守ることも再発を遅らせる助けになります。
  • 定期的な経過観察: ホルモンの変化する時期や季節の変わり目に色素の変化を早めに確認しておけば、濃くなる前にケアの強度を調整できます。

例えば、これといったケアをせずに過ごしていると3ヶ月から6ヶ月で色素が目立って戻ってきていた肌でも、上記の4つの軸を続けていれば、その間隔が半年単位、さらには1年から2年単位へと延びていくケースが多く見られます。完全になくなるという意味ではなく、再び濃くなる速度を遅らせるという意味で理解すると、無理なくケアを続けやすくなります。

References

Korean Dermatological Association, Ministry of Food and Drug Safety (MFDS), American Academy of Dermatology (AAD), and U.S. Food and Drug Administration (FDA).

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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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