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おでこと眉間のボトックス、どの筋肉に何ユニット入れるか、効果の持続期間と副作用まで

By Dr. Lee1 min read

初めてボトックスを検討するとき、最もよく悩む部位がおでこと眉間です。おでこの横ジワと、眉をひそめたときにできる眉間の縦ジワ(いわゆる11ラインのシワ)は、実際の年齢より疲れて見えたり、怒っているように見えたりします。シワを自然に伸ばしたいけれど、何ユニット入れればいいのか、眉毛が下がらないか、どのくらい効くのか、気になることはたくさんあります。

おでこと眉間は関係する筋肉が異なり、その二つのバランスが仕上がりを大きく左右します。特におでこは量と位置を間違えると眉が重くなってしまうため、慎重に扱う必要があります。どの筋肉が関わっているか、なぜ一緒に施術するとよいのか、標準ユニットはどれくらいか、効果はいつ出てどれくらい続くか、副作用は何かを、論文のデータとともに整理しました。

おでこの横ジワは眉を上げる前頭筋(frontalis)が、眉間のシワは眉を下げてよせる皺眉筋(corrugator)と鼻根筋(procerus)が作る
おでこの横ジワは眉を上げる前頭筋(frontalis)が、眉間のシワは眉を下げてよせる皺眉筋(corrugator)と鼻根筋(procerus)が作る

おでこと眉間、どんな筋肉が関係するのか

この二つの部位は、まったく反対方向に動く筋肉を使います。おでこの横ジワを作るのは前頭筋(frontalis)です。おでこ全体を覆う大きな筋肉で、収縮するとおでこの皮膚を引き上げて横ジワを作り、同時に眉毛も上に引き上げます。重要なのは、この前頭筋が眉毛を上げる唯一の筋肉だということです。

眉間の縦ジワは別の筋肉が作ります。眉の内側を下に引く皺眉筋(corrugator supercilii)と、鼻の付け根から眉間中央を下に引く鼻根筋(procerus)が、眉をひそめるときに縦ジワを作ります。これらの筋肉はすべて眉毛を下げる方向に働きます。眉間のシワが深いと、実際は怒っていなくても怒っているように見えたり、険しい表情に見えやすいのはそのためです。

つまり、おでこの前頭筋は眉を上げ、眉間の皺眉筋と鼻根筋は眉を下げます。二つの部位がちょうど反対方向に引き合ってバランスを保っている状態です。ボトックスはこれらの筋肉が神経信号を受け取れないようにしてシワを作る力を弱めますが、方向が逆のため、どちらか一方だけ緩めるとバランスが崩れることがあります。おでこと眉間はセットで考えるのが自然です。おでこだけ打って眉が重くなるのも、このバランスが崩れることで起きます。

おでこだけ施術して眉を上げる筋肉を過度に緩めると眉が下がり、眉間も一緒に施術して下げる筋肉も緩めると眉は自然な位置を保てる
おでこだけ施術して眉を上げる筋肉を過度に緩めると眉が下がり、眉間も一緒に施術して下げる筋肉も緩めると眉は自然な位置を保てる

おでこだけ打つと眉が下がる理由は何か

前頭筋は眉を上げる唯一の筋肉だと述べました。おでこだけにボトックスを入れてこの筋肉を強く緩めてしまうと、眉を下げる眉間の筋肉だけが相対的に力を持ち、眉が下がってしまいます。これを眉毛下垂と呼びます。

解決策はバランスです。おでこと眉間を一緒に施術すれば、上げる力と下げる力が同時に弱まり、眉は元の位置を保ちやすくなります。米国FDAの承認情報でも、おでこのボトックスは眉間と一緒に施術するとされています。これが、おでこ単独での施術が基本的に推奨されない理由です。

注射位置も大切です。おでこへの注射は眉毛から最低でも1.5〜2cm上の位置に行う必要があります。位置が低すぎると、それだけ眉が重くなるリスクが増えます。おでこのボトックスは量そのものより、眉間との量のバランスと注射の高さをどう設定するかが自然な仕上がりを左右します。眉位置が低め、または上まぶたが下がり気味の方は、おでこをとくに慎重に扱う必要があります。施術前に眉の位置と前頭筋の強さをあわせて確認してからユニット数を決めるのが一般的です。同じおでこでも筋肉の形は人によって違うため、位置は個人に合わせて調整することが重要です。

眉間には標準の20ユニットを5か所に分けて入れ、おでこは眉毛下垂を避けるため6〜15ユニットと控えめにすることが多い
眉間には標準の20ユニットを5か所に分けて入れ、おでこは眉毛下垂を避けるため6〜15ユニットと控えめにすることが多い

何ユニット入れるのか

部位ごとに目安の量があります。眉間は根拠が最もしっかりしている部位で、承認基準量が20ユニットです。5か所に4ユニットずつ分けて入れます。皺眉筋の両側に4か所、鼻根筋の中央に1か所です。この量は長年の臨床で検証されてきました。

おでこは少し異なります。承認量は眉間とあわせて20ユニットですが、実際の美容施術では6〜15ユニット程度と、より控えめに入れるケースが多いです。前述の通り前頭筋を過度に緩めると眉が下がるため、表情をある程度残しながらシワだけを和らげる方向が好まれます。筋肉が強め、またはおでこが広い場合は少し多めに、弱い場合はさらに少なめに調整します。

男性は筋肉が総じて強いため、女性より多めのユニットが必要なことが多いです。また目尻のシワ(眼輪筋)も一緒に施術する場合、顔の上半分で合計24ユニット前後が使われることがよくあります。何より顔の構造と筋肉の強さは人それぞれ違うため、ユニット数は決まった数字ではなく、施術者が動きを確認しながら決めるものです。他人のユニット数をそのまま参考にするより、自分の筋肉に合わせて決めることが大切です。初回は控えめに始めて2週間後に調整するのが安心です。

ボトックスは2〜3日で効果が始まり10〜14日で完成し、おでこと眉間はおよそ4か月ほど持続する
ボトックスは2〜3日で効果が始まり10〜14日で完成し、おでこと眉間はおよそ4か月ほど持続する

効果はどのくらい続くのか

効果が現れるスピードから確認します。ボトックスは打ったらすぐにシワが伸びるわけではなく、2〜3日で筋肉の力が抜け始め、10〜14日で最大効果に達します。結果は2週間ほど経ってから判断するのが適切で、大切な予定がある場合は2週間前には施術しておくとよいでしょう。

持続期間も決して短くありません。眉間20ユニットを対象とした大規模なデータ解析では、効果の持続期間の中央値が約120〜131日、つまりおよそ4か月でした。おでこと目尻も同様に3〜4か月程度です。半数以上が4か月以上効果を維持したという点から、大体は季節ごとに一度管理するイメージです。

その後は神経が再生されるにつれて筋肉の力が戻り、シワも少しずつ戻ってきます。維持するには3〜4か月間隔で繰り返すのが一般的です。定期的に長く続けると筋肉が弱まった状態に慣れ、少しずつ間隔が延びる方もいます。あまり頻繁に打つと効果を下げる抗体ができる可能性があるという理論的な懸念もあるため、最低でも3か月間隔を守ることが推奨されます。効果が薄れてきた頃に施術するのがちょうどよいタイミングです。

よくある副作用は一時的な眉毛下垂や眼瞼下垂、片側の眉だけが上がってしまう変形などで、ほとんどは時間とともに回復する
よくある副作用は一時的な眉毛下垂や眼瞼下垂、片側の眉だけが上がってしまう変形などで、ほとんどは時間とともに回復する

副作用は何に気をつければよいか

副作用のほとんどは一時的なもので、時間が経てば回復します。最も気になるのは先ほど触れた眉毛下垂です。おでこへの量が多すぎる、または位置が低すぎた場合に起こりやすく、発生率はおよそ1〜5%程度で、経験豊富な施術者であれば1%未満に抑えられます。位置と量の調整がいかに重要かがわかります。

眉間の施術では、まれに眼瞼下垂が起こることがあります。薬剤が上まぶたを引き上げる筋肉へ拡散したときに現れ、発生率は約2%です。こちらも時間とともに自然に回復し、必要であれば補助的な点眼薬を使うこともあります。

もう一つは、片側の眉だけが吊り上がって意地悪そうな表情になってしまうケースです。おでこの外側の筋肉が十分に緩まなかったときに起こりますが、2週間後にその部位に少量を追加することで簡単に修正できます。初回施術の2週間後に状態を確認してもらうとよい理由の一つでもあります。その他に注射部位の内出血や軽い頭痛が一時的に出ることがありますが、数日以内に消えます。ほとんどの副作用は位置と量をしっかり調整すれば防げますし、出たとしても時間が経てば戻るものが大半なので、過度に心配する必要はありません。

おでこと眉間のボトックスは表情ジワを自然に和らげたい方に向いており、初回は控えめな量から始めるのがよい

自然な仕上がりにするにはどうすればよいか

自然な結果のポイントは量の調整です。シワを完全になくそうと筋肉を強く固めてしまうと、表情がぎこちなく見えたり眉が重くなったりします。そのため最近は量を少し抑えて表情をある程度残す方法が好まれており、よく「ナチュラルボトックス」と呼ばれます。持続期間は多少短くなることもありますが、表情は格段に自然です。

特に日本を含むアジア圏では、固まった印象より自然さを重視する傾向が強くあります。おでこは控えめに、眉間は標準量で入れてシワは和らげつつ表情は残す組み合わせがよく選ばれます。目標をシワの完全除去ではなく「和らげながら表情を保つ」に置くと満足度が上がります。

初めて受ける方へのアドバイスはこうです。おでこと眉間をあわせて、控えめな量からスタートし、2週間後の状態を見て足りなければ少量を追加して調整します。少なめに入れてから足すのは簡単でも、多く入れてしまったものを戻すのは難しいためです。もし仕上がりが気に入らなくても3〜4か月すれば元に戻るので、気軽に試しやすい施術です。筋肉の動きを見ながら量と位置を正確に判断してくれる経験豊富な施術者に任せることが、自然な仕上がりの一番の近道です。疲れて見えたり怒って見えたりしていた印象が、ぐっと柔らかくなります。

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About this article

診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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