セルライトはオンダやボディHIFUで本当に改善できる? 効果と持続期間、正直な限界まで
By Dr. Kim1 min read

太ももやお尻がデコボコして見えるセルライトは、体重を落としても消えにくくて悩ましいものです。最近はメスを使わず機器で改善できるとして、オンダやボディHIFUといった施術がよく話題に上がります。実際のところ、効果はどうなのでしょう。
最初に少し安心できる話をしておきます。セルライトは、思春期以降の女性の多くが持つ、病気ではなくほぼ正常な体の特徴です。恥ずかしい欠点ではありません。ただ改善したいと思うなら、機器によって仕組みも効果も持続期間も違います。なぜできるのか、オンダとボディHIFUはそれぞれどう働くのか、RFと比べてどちらが合うのか、そして正直な限界まで、実際の論文データをもとに一つずつ整理しました。

セルライトはなぜできるのでしょう?
ポイントは脂肪の量ではなく、構造にあります。皮膚の下には皮膚と筋膜をつなぐ繊維状の帯(中隔)があり、この帯が皮膚を下に引っ張ります。その間から脂肪が上にボコっと押し上げられることで、あのデコボコした凹凸が生まれます。ボタンを縫い付けたクッションが押し込まれた形を想像すると分かりやすいです。
女性にとくに多い理由も、この構造にあります。女性の場合、この繊維帯が皮膚に対して垂直に配列されているため脂肪が押し上げられやすく、男性は斜めに交差する配列なのでできにくいのです。女性ホルモンの影響も大きく、痩せている人にもセルライトができる場合があります。
ここから大切なことが分かります。セルライトは皮下脂肪の厚さとの関連が薄く、痩せてもなかなか消えません。研究でも、皮下脂肪の厚さとセルライトの程度の間に明確な関連は見られず、脂肪吸引でも改善しなかったとされています。原因が脂肪そのものではなく引っ張る繊維帯と肌の弾力にあると知ると、なぜダイエットだけでは足りないのか、そして機器施術が登場した背景も自然と理解できます。そのため施術も、脂肪を減らしながら肌をひきしめるという二方向を同時にねらう方向で進化してきました。

オンダはどうやってセルライトを改善するのでしょう?
オンダはマイクロ波(超短波)を使う機器です。この波長は皮膚を通過して皮下脂肪層で主に吸収される性質があり、表皮を冷却で守りながら脂肪を選択的に温めます。温められた脂肪細胞は膜が傷つき脂肪を外に放出し、それがリンパを通じてゆっくり排出されます。同時に熱がコラーゲンを刺激して肌をひきしめるため、表面がなめらかになります。
効果のデータも蓄積されています。女性26名を対象にした研究では、4週間間隔で4回施術した後、セルライトスコア(CSS)が10.7から4.5に改善し、重度のセルライトを持つ人の割合が大きく減りました。お尻の周径も約4cm減少しています。ほかの研究でも腹囲が3~4cmほど縮小したとされています。ただしこれらの研究は規模が小さいものが多いため、数値はあくまで目安程度に見ておくのがよいでしょう。
オンダの魅力は、施術中の痛みがほとんどなくダウンタイムも短い点です。冷却ハンドピースのおかげで、温かいマッサージを受けている感覚に近いと言われます。通常は4週間隔で3~4回受け、変化は施術後数週間かけてじわじわ現れます。脂肪の減少と肌の弾力を一緒にケアしたい方に向いています。

ボディHIFUは何が違うのでしょう?
ボディHIFUは高密度焦点式超音波を皮下脂肪層の一点に集めて熱を集中させる方法です。焦点に集まった熱が脂肪細胞を破壊しますが、表皮と真皮は通過して深い脂肪層だけに作用するよう設計されています。オンダが広く温めるなら、HIFUは特定の深さにピンポイントで熱を届けるイメージです。
エビデンスという点でも強みがあります。180名を対象に本物の施術とシャム施術を比較した無作為化試験で、HIFUを受けたグループのウエスト周径が約2.4cm減少しました。こうした質の高い比較研究があることが、HIFUへの信頼を支えています。脂肪破壊が主な仕組みのため、局所的な脂肪を減らすという目的がはっきりしている方に向いています。
一方で知っておきたいのは痛みです。熱を一点に集める方式のため、施術中にオンダよりもチクっとした強い痛みを感じることがあります。その代わり、脂肪を破壊する方式なので通常1~2回と少ないセッション数で済みます。破壊された脂肪細胞は再生しないため、体重を維持できれば効果が長く続く傾向があります。セルライトのデコボコよりも、腹部や脇腹の脂肪を減らすのにより強みがある施術なので、目的を明確にして選ぶことが大切です。

オンダとHIFU、RFのどれが合うのでしょう?
3つの機器はそれぞれ強みが異なります。オンダはマイクロ波で脂肪と肌の弾力を同時にケアでき、セルライトへのバランスがよく痛みも少ない。ボディHIFUは超音波で脂肪をしっかり破壊して局所脂肪の減少に強く、セッション数は少ないですが痛みがあります。RF(高周波)は熱で肌をひきしめることに強みがあり痛みは少ないものの、6~10回と多いセッション数が必要です。
数字で見ると、周径の減少は似たような水準です。オンダは腹囲やお尻の周径が約3~4cm、HIFUはウエスト周径が約2.4cm、RFは太もも周径が約2cm減少したという研究があります。パンツのサイズで言えば半サイズほどの変化で、大きな差というよりじんわりとした改善と捉えるのがよいでしょう。
選択は目的次第です。痛みを抑えながらセルライトと肌質を一緒に整えたいならオンダ、局所の脂肪をしっかり減らしたいならHIFU、肌のたるみの改善も一緒に望むならRFが合っています。部位や肌の状態によって二種類を組み合わせる場合もあるので、経験豊富なクリニックに相談して決めるのがおすすめです。

効果と限界、副作用はどうでしょう?
正直に整理しておきます。オンダやHIFU、RFといったエネルギー系施術は、脂肪を減らして肌をひきしめることでセルライトの見た目を和らげます。上に押し上げていた脂肪が減り、肌がしっかりするので表面がなめらかになるわけです。ただし、セルライトの根本原因である皮膚を引っ張る繊維状の帯そのものを切るわけではありません。
ですから期待値はリアルに持つのがよいと思います。CSSで1~2段階改善することが多く、完全になくなるというよりも目立ちにくくなる、というイメージです。深くへこんだ陥没が気になる場合は、帯を直接切断する別の方法がより合っていることもあります。
副作用は概して軽いものです。施術部位が一時的に赤くなったり腫れたり、あるいは内出血が出ることがありますが、多くは数日で落ち着きます。深刻な副作用はまれです。持続性についても知っておきたいことがあります。こうした施術は体重が安定して維持できているときほど効果が長続きし、6か月から1年に一度のメンテナンスが助けになります。逆に施術後に体重が増えると効果が薄れやすいため、生活習慣の管理も並行して行うことが大切です。一度で終わるものではなく、継続的にケアしていくという感覚で向き合うと満足度が高まります。

どんな方に向いているのでしょう?
エネルギー系施術は、体型は大きく変わっていないのにセルライトや腹部、太ももの凹凸が気になる方に向いています。メスを使わずに脂肪を少し減らしながら肌の弾力も一緒に得たいとき、よい選択肢になります。ダウンタイムがほとんどなく日常生活への影響が少ない点も魅力です。とくに痛みに敏感な方には、オンダのように冷却を使う方式が負担になりにくいでしょう。
ただし、大幅な体重減少の代わりになる施術ではありません。脂肪吸引のように多くの脂肪を一度に減らすものではなく、周径で数センチという穏やかな変化をもたらす施術です。ダイエットで落とせる部分はダイエットで対応し、なかなか落ちない部位のセルライトを整える用途として考えるのが現実的です。運動と食事で土台を整えたうえで、仕上げとして活用するときに満足度が一番高くなります。
何より、セルライトはほとんどの女性に見られる正常な特徴だということを覚えておいてほしいと思います。必ず消さなければならない病気ではなく、改善したいなら望む分だけ改善できる、選択の問題です。機器によって効果も痛みもセッション数も違うことを知ったうえで、部位と目的に合わせて経験豊富なクリニックと相談すれば、後悔のない選択ができるはずです。
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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
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