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カフェオレ斑はレーザーで消えるのか、ミルクコーヒー色の色素の見分け方と再発しやすい理由とケア

By Dr. Kim1 min read

頬や腕に、ミルクを入れたコーヒーのような薄い茶色のシミが、境目がくっきりとした状態で広がっていたら、しみやほくろではなくカフェオレ斑(cafe-au-lait)かもしれません。カフェオレはフランス語でミルク入りコーヒーという意味で、その色そのままに日本語でもコーヒー色斑、ミルクコーヒー色斑と呼ばれることがあります。名前の通りミルクコーヒーのような色をした色素斑で、生まれたときからあったり、ごく幼い頃からできていたりすることが多いのが特徴です。

カフェオレ斑は色素が皮膚の浅い層、表皮に集まってできるシミなので、見た目にはよくあるシミのように映ります。ただこの色素はレーザーへの反応が人によって大きく分かれ、消してもまた戻ってくる再発が多く、思った以上に扱いが難しいものです。しかも斑点が複数あって数が多い場合は、体の中の別の問題を併せて調べる必要があるサインのこともあり、美容の前にまず確認しておきたいポイントがあります。

そこでこの記事では、カフェオレ斑がどんな色素なのか、ほくろやしみとどう見分けるのか、そしてレーザーでどれくらい薄くなり再発をどうケアしていくのかを順番に見ていきます。

カフェオレ斑はどんな色素なのか

カフェオレ斑は、色素を作るメラニンが皮膚の浅い層である表皮に普段より多く作られることでできる色素斑です。色素が表面近くに均一に広がっているため、ミルクを入れたコーヒーのような薄く均一な茶色に見えます。境目は比較的くっきりしていて、表面は周りの皮膚と同じように平らなので、触ってもほとんど分かりません。

特徴カフェオレ斑
ミルクコーヒー色の薄茶色
境目くっきり
表面平ら均一
発生時期先天性、乳幼児期
季節による変化ほとんどなし

できる時期にも特徴があります。多くは生まれたときからあるか乳幼児期に現れ、子どもが成長するにつれて体と一緒に少しずつ大きくなっていきます。大きさは数mmから手のひらほどのものまでさまざまで、腕や胴体、お尻などどこにでもできる可能性があります。

そばかすと間違えやすいのですが、性質は違います。そばかすは夏の日差しで濃くなり冬に薄くなるのに対して、カフェオレ斑は季節にあまり左右されず基本的な色を保ちます。色素が浅い表皮にあるということはレーザーの光が届きやすいということですが、それだけ紫外線の刺激にも反応しやすく、再発につながりやすいという意味でもあります。

ほくろ、しみ、太田母斑とはどう違うのか

カフェオレ斑は茶色い色素であるという点で、ほくろやしみ、太田母斑と混同されがちです。ですが色や形、できる時期、色素がある深さがそれぞれ異なるため見分けることができます。何であるかを正しく見極めることで、治療の方向性も正しく定まります。

区分表面発生時期深さ
カフェオレ斑薄茶色平ら均一先天性、乳幼児期表皮
ほくろ濃茶色〜黒隆起さまざま表皮、真皮
しみ淡い茶色平ら30代以降表皮、真皮
太田母斑青灰色平ら先天性、思春期真皮

ほくろは多くの場合こんもりと盛り上がっていて色も濃く、カフェオレ斑の平らで薄い色合いとは区別できます。しみは30代以降に頬骨やおでこにぼんやりとした面のように広がり、左右対称に出ることが多いのが特徴です。太田母斑は色素が真皮の深いところにあるため青みがかった灰青色に透けて見え、たいてい片側の目の周りから頬骨にかけて現れます。このように4つは色と深さが異なるため、経験を積んだ医師が見ればほとんど見分けがつきます。

特に薄いカフェオレ斑と初期のしみは色が似ていて、見た目だけでは迷うことがあります。そうしたときは色素が浅いか深いか、いつからあるのかを併せて確認します。自己判断で色素の種類を決めつけていきなりレーザーを受けると方向がずれてしまうこともあるため、まず正確に見極めておくのが安心です。

複数あるときはなぜ先に病院で確認すべきなのか

カフェオレ斑が1つか2つであれば、多くの場合は美容上の問題として捉えて差し支えありません。ですが数が複数に増えると話は変わってきます。特に6個以上あり、大きさが一定の基準を超える場合は、神経線維腫症1型という遺伝性の病気のサインである可能性があり、確認が必要です。

基準は年齢によって異なります。思春期前の子どもでは直径5mmを超える斑が6個以上、思春期以降は直径15mmを超える斑が6個以上あると、診断基準の1項目を満たすことになります。ただしこの基準はいくつかある項目のうちの1つに過ぎず、これだけで病気が確定するわけではなく、ほかの所見と併せて判断します。

確認項目神経線維腫症のサイン
個数6個以上
大きさ、思春期前直径5mm超
大きさ、思春期後直径15mm超
合併する所見わきの下のそばかす状の斑
推奨皮膚科での遺伝カウンセリング

神経線維腫症は聞き慣れない名前ですが、皮膚にカフェオレ斑と柔らかいこぶが一緒に現れる遺伝性の病気です。多くは6歳前後で診断が可能で、斑の数が多く典型的な形であるほど可能性は高くなります。

そのため斑が複数見られたり、子どもに多くできていたりする場合は、レーザーを検討する前に病院で個数や大きさ、ほかの症状を併せて確認するのが順番です。大きな斑1つの境目が特に凸凹している場合は、マッキューン・オルブライト症候群のような別の原因も調べます。ほとんどは大きな問題ではありませんが、先に確認しておくと安心できます。

レーザーを複数回受けたとき、カフェオレ斑がどれくらい薄くなるかを大規模な研究をまとめて示した数値です。色素が半分以上薄くなった人は75%、4分の3以上薄くなった人は43%とぐっと下がります。半分ほど薄くなることは十分期待できますが、ほぼ見えなくなるまで消すかどうかは人によって差が大きいということです。
レーザーを複数回受けたとき、カフェオレ斑がどれくらい薄くなるかを大規模な研究をまとめて示した数値です。色素が半分以上薄くなった人は75%、4分の3以上薄くなった人は43%とぐっと下がります。半分ほど薄くなることは十分期待できますが、ほぼ見えなくなるまで消すかどうかは人によって差が大きいということです。

レーザーでどれくらい薄くなるのか

カフェオレ斑は色素が表皮にあるため、レーザーの光が届きやすい位置にあります。原理は選択的光熱融解です。メラニンは特定の波長の光を選んで吸収するので、その光を短く強く当てると色素の粒だけが瞬間的に壊れ、周りの皮膚へのダメージは抑えられます。

機器としてはQスイッチNd:YAG 1064nmが最もエビデンスが積み重なっています。この波長では75%以上薄くなった人が半数ほどに上り、色素沈着のような副作用も比較的少なめでした。表面の薄い色素には532nmがよく効き、さらに短いパルスで当てるピコ秒レーザーも選択肢の一つです。同じ色素でもどこにどれくらいの深さで広がっているかによって、相性のいい波長が少しずつ変わってきます。

ただ正直に伝えておきたいこともあります。反応は人によってかなり差があります。大規模な研究をまとめてみると、色素が半分以上薄くなった人は75%でしたが、ほぼ見えなくなるまで消えた人は半数に届きませんでした。しかも境目がなめらかな斑よりも凸凹した斑のほうが薄くなりやすい傾向があるため、自分の斑の形によって結果は変わってきます。ですから一度で消し切ろうとするよりも、何回かに分けて少しずつ薄くしていく経過として捉えるほうが現実的です。

カフェオレ斑の色素治療に使われるQスイッチNd:YAGレーザー機器

レーザー施術の前に何を確認し、期待値はどう持てばよいのか

施術の前に確認しておきたいことがいくつかあります。まず斑が複数ある場合は、先ほど触れた通り遺伝性疾患のスクリーニングを先に受けるのが順番です。美容目的のレーザーはそのあとの話になります。

反応を事前に見極めておくことも大切です。カフェオレ斑はレーザーにどう反応するか予測が難しく、まれに色がかえって濃くなることもあります。そのため広い範囲に一度に当てるのではなく、小さな部位に試験的に照射して数週間様子を見てから全体に進めるやり方が安全です。

期待値は現実的に持っておくのがよいでしょう。1、2回できれいになるというより、数週間から数か月の間隔を空けて何回かに分けて受けながら段階的に薄くなっていきます。そして肌の色が濃いタイプの場合は施術後の色素沈着リスクが上がるため、出力は控えめに設定し、紫外線対策を徹底します。

施術後の数日は、凍傷を負ったときのようにうっすら赤みが出たり、細かいかさぶたができたりすることがあります。このときかさぶたを無理にはがすと色素沈着につながることがあるため、自然に取れるまで待って保湿をしっかり続けるのがよいでしょう。結局のところカフェオレ斑のレーザーは、完全になくす施術というよりも、安全に薄くしながら付き合っていく治療に近いものです。

一度薄くなったあとにまた色素が戻ってくる再発の割合は、機器によって大きく異なります。今よく使われている1064nmのNd:YAGは再発が1.4%と低めですが、古いタイプのルビーレーザーは60%まで上がります。全体をまとめると13%ほどで、どの機器でどう受けるかが再発を大きく左右します。
一度薄くなったあとにまた色素が戻ってくる再発の割合は、機器によって大きく異なります。今よく使われている1064nmのNd:YAGは再発が1.4%と低めですが、古いタイプのルビーレーザーは60%まで上がります。全体をまとめると13%ほどで、どの機器でどう受けるかが再発を大きく左右します。

再発はなぜ多く、どうケアすればよいのか

カフェオレ斑の治療で最も正直に伝えておきたいのが再発です。レーザーで色素を細かく壊して薄くなっても、時間が経つとまた色が戻ってくるケースが少なくありません。実際にいったんほとんど消えたあと、数か月後に再び濃くなった例も報告されています。

理由は色素を作る細胞にあります。表皮に残っていたメラノサイトが刺激を受けると再び色素を作り始め、特に紫外線がその引き金になります。そのため色素を壊すだけでは完全には終わらないのです。

再発の程度は機器によって大きく異なります。今よく使われているQスイッチNd:YAGは再発が少なめですが、古いタイプのルビーレーザーでは半数を超えることもあります。だからこそ機器選びと出力の調整が重要になります。

ケアの要は紫外線対策です。毎日日焼け止めをたっぷり塗り、こまめに塗り直す習慣が再発のスピードを遅らせます。そして再発が見えてきたら、季節の変わり目に軽く追加の施術で整えれば十分です。カフェオレ斑は一度で消し去る色素というより、正確に診断してこまめにケアしながら薄い状態を保っていく色素だと理解しておくと気持ちが楽になります。

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About this article

診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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