従来のUltherapyから何が変わったのか、Ultherapy Primeのtransducerと精度、痛みや回数の変化を整理
By Dr. Kim1 min read

Ultherapy Primeは従来のUltherapyに代わる新世代の集束超音波(HIFU)機器で、2024年後半に初めて発表されました。名前が変わったからといって施術の原理まで変わったわけではありません。虫眼鏡で太陽光を一点に集めるように、超音波を皮膚の中の決まった深さに点として集中させ、その焦点で瞬間的な熱によって組織を収縮させ、その後数か月かけてコラーゲンを新しく作らせる仕組みはそのままです。最も深い焦点が届く場所も、表情やフェイスラインを支える筋膜層、つまり美容外科のフェイスリフト手術がメスで引き上げるまさにSMAS層です。変わったのは、そのエネルギーをどう見て、どのスピードで入れるかという点です。画像がより鮮明になり、施術が速くなり、受けている間の不快感も減ったと言われています。広告の言葉だけを見ると全く新しい施術のように感じられますが、実際には検証済みの原理をそのままに、エネルギーの伝え方を磨き上げた機器に近いものです。何が変わり、何がそのままなのか、その根拠がどこまで積み上がっているのかを診療現場の視点から見ていきます。

Ultherapy PrimeはUltherapyと何が変わったのでしょうか?
核となる技術はそのままです。Primeも超音波を皮膚の中の正確な深さに点として集め、SMAS層まで刺激する集束超音波施術であり、リアルタイム画像を見ながら層を確認して照射するという原理も以前と同じです。そのためPrimeで新しく生まれた効果というより、従来のUltherapyが積み重ねてきた臨床的な根拠をそのまま受け継ぐ機器として理解するのが正確です。
変わったのは機器自体の性能です。メーカーの発表によると、処理速度は以前より約10倍速くなり、そのおかげで1回の施術時間が約20%短縮されました。画像を映す画面は35%大きくなり、画面が更新される速度も速くなったことで、皮膚の中の層がより明るくはっきりと見えるようになりました。施術者が層をより鮮明に確認しながらエネルギーを入れられるため照準が正確になり、結果として無駄な照射が減る方向に働きます。
施術を受ける側が実感しやすい変化は、痛みと施術時間です。メーカーおよび初期の使用報告では、以前のモデルよりも施術中の痛みや施術後の赤み、腫れが少ないと伝えられており、これはエネルギーの調整方法と画像ガイドの精度が向上した結果として説明されています。ただしこの部分は、大規模な比較臨床試験で両機器を正面から比較した数値というより、使用経験やメーカー資料に基づく記述であるため、個人差がある点は考慮していただく必要があります。
つまりPrimeの変化は、効果の大きさではなく伝え方の質にあります。何を引き上げるかはそのままで、それをどれだけ正確に、速く、快適に届けるかが磨かれました。
transducerと照射の深さはどのように分かれているのでしょうか?
Primeで実際にエネルギーを照射するパーツがtransducerで、一般にカートリッジと呼ばれる部分です。transducerごとに超音波を集める深さが決まっており、どれを装着するかによってエネルギーが皮膚の中のどの層に集まるかが決まります。従来のUltherapyと同じく、Primeも1.5mm、3.0mm、4.5mmの3段階の深さを使用します。
3つの深さはそれぞれ役割が異なります。浅い焦点は表面に近い真皮を、深い焦点は顔を支える筋膜を狙います。施術者は部位やたるみの程度に応じてこの深さを組み合わせて使います。皮膚が薄い目元には浅い深さを、たるみが目立つあごラインには深い深さを多めに当てます。つまり、1つの深さで顔全体を同じように扱うわけではないということです。
| 照射の深さ | 狙う層 | 主な悩み |
|---|---|---|
| 1.5mm | 浅い真皮 | 肌質と小じわ |
| 3.0mm | 深い真皮と浅い脂肪層 | 輪郭とハリ |
| 4.5mm | SMAS筋膜 | たるんだ輪郭のリフトアップ |
深さがこのように分かれている理由は、たるみの原因が1つの層だけにあるわけではないからです。表面の質感の問題と、深い筋膜のゆるみとでは原因となる層が異なるため、それぞれ違う深さを組み合わせて扱ってこそ顔全体が自然に整います。浅い焦点だけでは深いたるみに届かず、深い焦点だけでは表面の質感が残ってしまいます。Primeの3段階の深さ設計は、この複数の層を1回の施術の中で分けて扱うための構造です。
リアルタイム画像は精度をどこまで高めるのでしょうか?
集束超音波機器の中で、Ultherapy系統を他のHIFUと区別する特徴がリアルタイム画像です。施術者が皮膚の中の層を画面で直接確認しながら、その場所にエネルギーを入れる方式で、Primeではこの画面がより大きく、より鮮明になりました。人によって皮膚や脂肪、筋膜の厚みは異なるため、層を見ながら照射するのと感覚だけで照射するのとでは、安全性でも結果でも差が大きくなります。
画像が鮮明になると何が良くなるのかというと、照準の正確さです。狙った層より浅く入ると効果が落ち、深く入りすぎると痛みや神経刺激のリスクが上がりますが、層の境界がはっきり見えるほどこの誤差が小さくなります。特に皮膚が薄く、神経や血管が近くを通る首や目元のような敏感な部位では、層を正確に見分けることが安全性に直結します。
画面の更新速度が速くなった点も、実際の施術で意味を持ちます。施術者がハンドピースを動かしたときに画面が遅れずに追従すれば、層が切り替わる位置を見逃さずに照射でき、密に照射しながらも意図しない深さに入ってしまうミスを減らせます。結局のところPrimeが打ち出す精度は、新しいエネルギーによるものではなく、より見やすくなった画面によるものだということです。
ただし、画像が良くなったからといって結果が自動的に保証されるわけではありません。画面を正確に読み取り、部位ごとに適切な深さを設計するのは今も人の役割であり、同じ機器を使っても施術者の熟練度によって結果は分かれます。良い画像は熟練した手を助ける道具であって、その手に代わるものではありません。
| 項目 | 画面を見ながら照射 | 感覚だけで照射 |
|---|---|---|
| 深さの正確さ | 層の境界を見て照準 | 誤差が大きくなりやすい |
| 敏感部位の安全性 | 神経と血管を回避 | 相対的にリスクが高い |
| 結果のばらつき | 設計でカバー可能 | 施術者の感覚に依存 |

回数と痛みは実際に減ったのでしょうか?
Ultherapy系統は本来、まず1回施術を行い、コラーゲンが作られていく数か月の経過を見てから、必要であれば追加を検討するタイプの施術です。Primeもこの構造は同じです。変わったのは1回の施術が速くなった点で、処理速度の向上により施術時間が約20%短縮されたと発表されています。回数そのものを減らしてくれるというより、1回の施術をより疲れにくく受けられるように磨かれた変化です。
痛みはこの施術をためらわせる最大の理由であるため、触れておく必要があります。集束超音波は深い層を刺激する性質上、照射のたびに短くピリッとした刺激が走り、この刺激はエネルギーが目標の層にきちんと伝わったサインでもあります。複数の臨床研究で報告されている痛みのレベルは、10点満点でおおむね3点台から4点台に集まっています。
| 臨床研究 | 対象人数 | 痛みスコア(0〜10) |
|---|---|---|
| MFUシステマティックレビュー(2023) | 565人 | 平均3.8 |
| 上顔面ランダム化研究(Chenら、2024) | 40人 | 平均2.4 |
| 新型画像機器研究(2023) | 20人 | 平均3.0 |
Primeが以前より痛みが少ないと言われる根拠は、エネルギー調整方式と画像ガイドの改善です。目標の層をより正確に狙えば不要な照射が減り、刺激も少なくなるという理屈ですが、両機器を直接比較して痛みを検証した大規模臨床試験はまだ十分ではないため、個人差がある前提で受け止めていただくのがよいでしょう。骨に近い部位ほど刺激をはっきりと感じやすいため、痛みに敏感な方は施術前に鎮痛の対応をあらかじめ相談しておくと、より快適に受けられます。

効果は論文でどこまで確認されているのでしょうか?
Primeは従来のUltherapyの集束超音波の原理をそのまま使っているため、その臨床的な根拠を引き継いで読むのが合理的です。まず眉から見ていきます。上顔面を施術した後に眉の高さを測ったランダム化盲検研究では、90日目で平均2.16mm、180日目でも1.93mmの挙上が維持され、同じ研究で180日時点の参加者の87.5%が意味のあるリフトアップを維持していました。ミリ単位だと小さく聞こえますが、眉が2mmほど上がると目元がはっきりし、印象がすっきりと見えます。
皮膚の中の変化も実際の組織で確認されています。施術前後に皮膚を採取して測定した研究では、真皮の厚さが平均1.32mmから1.63mmへと約24%厚くなり、同じ研究で真皮のコラーゲンも施術前と比べて約23.7%増加していました。表面的に引き上がる変化の下で、組織自体が厚くなり、コラーゲンが新しく作られているということです。
最も要望の多い首とあごラインの結果もあります。施術90日後を見た研究では、首のたるみが86.7%、あごラインが70%の患者で1段階以上改善していました。複数の研究をまとめたシステマティックレビューでは、施術90日目に約92%の患者で肌の引き締めやしわの改善が確認され、重大な副作用は約2%の水準で報告されています。
Primeのように画像を改善した新型機器そのものを検証した研究も出始めています。中顔面と下顔面を施術した小規模なランダム化研究では、参加者の70%が3か月時点で意味のある引き締めを示し、麻酔なしで測定した痛みは平均3.0点でした。まだ人数が少なく断定的に言うのは早いものの、検証済みの原理の上に根拠が積み重なりつつあるというサインです。

どんな方に向いていて、何に注意すべきでしょうか?
Primeが向いているのは、あごラインや首、眉のたるみが気になり始めたものの、まだ手術には抵抗がある方です。輪郭が少し崩れ始めた初期から中期のたるみで、メスを入れずに深い層を引き上げたい場合に強みがはっきりと出やすく、ダウンタイムがほとんどないため施術後すぐに日常生活に戻れます。皮膚と筋膜にまだある程度のハリが残っている30代後半から50代前半で始めると、引き上げる余地が十分にあり満足度が高い傾向にあります。
効果が出てくる時期もあらかじめ知っておくとよいでしょう。Primeは施術直後に劇的に変わる施術ではなく、深い層が収縮することで直後にある程度の引き締まりを感じることもありますが、本格的な変化はコラーゲンが作られていく2、3か月をかけてゆっくりと現れます。鏡の前ですぐに変化を期待するより、数か月かけて輪郭が整っていくとイメージしていただくのが正しい捉え方です。
向いていないケースもはっきりしています。すでに皮膚やたるみが大きく、折りたたまれるほど垂れている場合は、非手術施術の引き上げだけでは限界があり、手術的な方法も併せて検討したほうが結果的には良い場合が多いです。こけた頬を満たしたいのが目的であれば、フィラーが向いています。皮膚に活動性の炎症や感染がある場合や、施術部位に人工的な挿入物がある場合は、施術前に必ず医療スタッフに伝える必要があります。妊娠中の方は、安全性データが十分でないためおすすめしていません。
機器が良くなったという言葉が、そのまま結果を保証するわけではありません。Primeは画像とスピードを磨いて施術者を助ける機器であり、たるみの程度や皮膚の状態を読み取って深さを設計する判断まで代わってくれるわけではありません。どの深さにどれだけ密に照射するかが結果を左右するため、状態をしっかり見極めてカウンセリングしてくれるクリニックで始めることをおすすめします。
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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
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