施術後のむくみはいつがいちばんひどく、いつから引く?
By Dr. Kim1 min read

施術を受けると、数日間顔がむくんでしまうことが少なくありません。レーザーであれフィラーであれリフティングであれ、程度の差こそあれ、むくみ自体はほとんど避けられない反応として付いてきます。ただ、なぜむくみが起こり、いつ最も強くなり、いつ引いていくのかについては、きちんと説明を受けないまま、ただ我慢しているケースが多いのではないでしょうか。
むくみは、体が損傷を回復させようとして働かせる正常な反応です。ただし、この反応がどのような順序で起こるのかを知っておくと、ケアの仕方も変わってきます。冷罨法だけをずっと続けたり、逆に早い段階からマッサージを始めたりすると、かえって回復を遅らせてしまうこともあります。ここでは、むくみが作られてから引いていくまでの過程を、段階を追って見ていきます。
施術後のむくみはなぜ起こる?
施術を受けた部位には、針やレーザーの熱、糸などによって微細な損傷が生じます。体はこの損傷を感知すると、その部位の血管を広げ、血管壁の隙間をわずかに緩めます。すると血管の中の血漿(血液から細胞を除いた透明な液体成分)が周囲の組織へとにじみ出てくるのですが、これがむくみの正体です。
たとえるなら、目の詰まったスポンジの網目に小さな穴がいくつか開いて、いつもより水が染み込みやすくなっているような状態に近いといえます。血管壁が普段より緩んでいる短い期間だけ水分が組織側へ移動し、時間が経って血管壁が再び締まると、水分もそれ以上は漏れ出さなくなります。
この反応にはヒスタミンやプロスタグランジン(炎症反応を引き起こす信号物質)といった物質が関わっています。これらの物質が増えると血管が広がり、血管壁の隙間も大きくなるため、損傷部位に回復に必要な血液や免疫細胞がより多く集まってきます。むくみは、いわばこうした物質が作り出す副産物なのです。
むくみが最も強い時期と引いていく過程
むくみは、たいてい施術の翌日から2日目にかけて最も強くなります。損傷直後はまだ血管が広がる反応が十分に進んでおらず、1日ほど経過するうちに炎症反応がピークに達するためです。
その後、むくみは一気に消えるのではなく、2つの段階を経て引いていきます。まず血管の中に再び吸収される水分が減ることで大きさが目に見えて小さくなり、続いて残ったわずかなむくみはリンパ管を通じてゆっくりと排出されていきます。リンパ管は血管とは別に、組織の間にある液体を集めて静脈側へ戻す通路です。
軽い施術であれば、たいてい1週間から2週間ほどで目立つむくみは治まりますが、レーザーやリフティングのように組織への影響範囲が広い施術では、2週間から4週間ほど続くこともあります。ごく微細なむくみは、その後も数か月ほど残ったまま、少しずつ消えていく場合もあります。

冷やすのはいつまで?温めるのはいつから?
施術直後は冷罨法が優先です。冷たい温度は血管を収縮させ、血漿が組織ににじみ出る量そのものを減らしてくれます。水が漏れ出す穴を最初から狭くしてしまうようなものなので、初期のむくみと内出血を同時に抑えるのに役立ちます。
ただし、冷罨法をそのまま続けてしまうと、かえって回復が遅くなることもあります。血管が収縮したままだと、回復に必要な血液もそれだけ届きにくくなるためです。そのため、施術後2日から3日ほど経ったら温罨法に切り替えるのが一般的におすすめです。温かい温度は逆に血管を広げて血流を促すため、すでににじみ出た水分や老廃物をより早く運び出してくれます。
冷罨法と温罨法をまとめると、次のとおりです。
- 施術当日から2日目まで:冷罨法。血管を収縮させ、むくみと内出血が初期に広がるのを抑えてくれるためです。
- 3日目以降:温罨法。血流を促し、すでにできたむくみをより早く吸収させてくれるためです。
- 温度と時間の目安:冷たすぎたり熱すぎたりしないよう、1回あたり10分から15分程度に。温度が強すぎると皮膚そのものへの刺激が加わり、回復が遅れることがあります。

リンパマッサージはいつから始めていい?
むくみがある程度落ち着いたあとは、優しいリンパマッサージが助けになることがあります。リンパ管は筋肉のように自らを強く収縮させることができず、周囲の組織の動きに頼って液体を押し出しています。そのため、流れに沿った方向で軽く圧をかけると、滞っていた液体が静脈側へとより流れやすくなります。
ただし、マッサージは施術直後ではなく、組織がある程度落ち着いてから始める必要があります。まだ定着していない組織を強く押すと、かえって微細な血管が再び破れたり、むくみが増えたりすることがあるためです。圧迫バンドやマスクを使う施術であれば、その圧迫自体が組織の間の隙間を狭め、液体が再び溜まるのを防ぐ役割を果たしてくれます。
枕の高さと塩辛い食事がむくみに与える影響
寝るときに頭を少し高くするだけでも、むくみのケアに役立ちます。顔が心臓より低い姿勢で長時間横になっていると、重力によって血液や組織液が顔のほうに溜まりやすくなるためです。枕をもう1つ重ねて顔を心臓より少し高い位置に置くと、この液体が自然と下へ流れやすくなります。
塩辛い食事もむくみを大きくする要因のひとつです。ナトリウムには体内の水分を溜め込む性質があるため、塩分を多く摂ると体全体の水分量が増え、それだけ組織の間ににじみ出る水分も多くなります。反対に、水分をしっかり摂ると、腎臓がナトリウムや老廃物をより効率よくろ過する助けになります。
軽いウォーキングのような運動も助けになります。ふくらはぎの筋肉が収縮と弛緩を繰り返すと、その動きがポンプのように働き、静脈やリンパ管の中の液体を心臓のほうへ押し上げてくれるためです。一日中座ったままでいると、このポンプ作用がほとんど起こらず、下半身と顔の両方で液体が溜まりやすくなります。
回復初期に避けたい習慣
施術後数日間は、次のような習慣を避けたほうが回復には有利です。
- 飲酒:アルコールは血管を広げるため、むくみをさらに大きくします。冷罨法でせっかく収縮させた血管をまた広げてしまうことになるので、特に初期は避けたほうがよいでしょう。
- 激しい運動:心拍数が上がると全身の血流量が増え、施術部位に流れる血液も一緒に増えます。まだ安定していない血管にとっては、この増えた血流がかえってむくみを大きくすることがあります。
- サウナや岩盤浴:強い熱は血管を大きく広げるため、回復の初期にはむくみやほてりを悪化させることがあります。
- うつ伏せで寝る姿勢:顔が下に押しつけられることで、その部位に組織液がより溜まりやすくなります。
どんなむくみは病院に連絡すべき?
ほとんどのむくみは、時間が経てば自然に治まる正常な反応です。ただし、むくみが片側だけ極端に強い場合や、時間が経つにつれてむしろ強くなる場合、熱感や痛みが一緒にひどくなる場合は、感染症など別の問題が起きている可能性もあるため、病院で確認してもらうと安心です。
一般的に、目に見えるむくみは施術の強さに応じて1週間から4週間の間にほとんど治まり、ごく微細なむくみはそれ以上かかることもあります。焦ってマッサージや温罨法を無理に繰り返すよりも、体が回復していく順番に沿って段階的にケアしていくほうが、結果的には回復も早くなります。
むくみが引く速さには個人差があります。年齢を重ねるほど血管やリンパ管の弾力が落ち、回復のスピードもゆるやかになる傾向があり、普段から血流やリンパの流れがよい人ほど、同じ施術を受けてもむくみが早く引きやすい傾向があります。そのため、周りの人と回復の速さを比べるより、自分の体調に合わせて余裕をもって見守るのがよいでしょう。
References
Korean Dermatological Association, American Academy of Dermatology (AAD), and Ministry of Food and Drug Safety (MFDS).
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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
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