妊娠線治療、赤い妊娠線と白い妊娠線にフラクショナルレーザーと高周波はどこまで効くのか
By Dr. Lee1 min read

お腹が大きくなったり体重が急に増減したりしてできる妊娠線は、一度できるとなかなか消えず気になるものです。腕や太もも、お腹、胸など皮膚が伸びやすい部分に赤や白の線が現れますが、塗るケアだけで薄くするのには限界があります。
妊娠線は肌表面の問題ではなく、真皮の中のコラーゲンと弾性繊維が裂けて生じるものです。そのため最近は真皮を刺激して新しいコラーゲンを作らせるレーザーや高周波(RF)、マイクロニードリング(microneedling)が広く使われています。妊娠線がなぜできるのか、赤い妊娠線と白い妊娠線はどう違うのか、それぞれの施術が実際どれくらい薄くしてくれるのか、何回受ければいいのか、自宅では何を塗ればいいのかを、実際の論文データをもとにひとつずつ整理していきます。

妊娠線はいったいなぜできるのでしょうか
妊娠線は肌の表面ではなく、内側にできる傷跡に近いものです。肌の内側にある真皮には、コラーゲンと弾性繊維が網の目のように編まれ、肌をハリのある状態に保っています。ところが妊娠や急激な体重の変化、成長期の急な身長の伸びなど、肌が耐えられない速さで伸びると、この網が持ちこたえられずに裂けてしまいます。
わかりやすく言うと、セーターを無理に引っ張ったときに編み目が伸びて隙間ができるのと似ています。一度広がった部分は元の密な状態には戻らず、その隙間から下の組織が透けて縞模様のように見えるのです。
ここにはホルモンも関係しています。妊娠や思春期、ステロイドの使用などコルチゾールが増える時期には、コラーゲンを作る力が弱まり、繊維がより切れやすくなります。つまり妊娠線は怠けているからできるものではなく、肌が急に伸びる瞬間に誰にでも生じうる自然な痕跡なのです。
問題は、一度できた真皮の隙間は自然には埋まらないという点です。角質層にしか働かない保湿剤では、この深い部分まで届きません。そのため妊娠線を薄くするには、真皮の中に刺激を与えて切れたコラーゲンを新しく作らせるアプローチが必要です。レーザーや高周波、マイクロニードリングはいずれもこの部分を狙った施術です。

赤い妊娠線と白い妊娠線、何が違うのでしょうか
妊娠線は時期によって色が変わります。できたばかりのころは赤や紫がかった赤い妊娠線(striae rubra)で、数か月から数年かけて色が抜けていき、白い妊娠線(striae alba)として定着します。
赤い妊娠線が赤く見えるのは、その部分にまだ炎症と血管が活発に残っているためです。傷が治りたてのころに赤みを帯びるのと同じ原理です。この時期の肌はまだ反応が活発なので、刺激を与えればコラーゲンを新しく作り出す力が残っています。
反対に白い妊娠線は時間が経ち、血管も減って組織が薄くなった状態です。いわば傷跡が白く固まった段階で、元に戻すのがより難しくなります。そのため同じ施術を受けても、赤い妊娠線のほうが白い妊娠線より結果が良く出ます。ある研究でマイクロニードリングを受けた後、6か月時点の改善率は赤い妊娠線が約48.89%、白い妊娠線が約41.61%と、赤い妊娠線のほうがより大きく改善していました。
ポイントはタイミングです。妊娠線がまだ赤いうちが最も反応しやすい時期なので、赤みが残っているなら少し早めに始めるほうが有利です。白い妊娠線になったからといって手立てがないわけではありませんが、同じ結果を得るにはより多くの回数と時間がかかると考えておくとよいでしょう。

レーザーは妊娠線をどこまで薄くしてくれるのでしょうか
レーザーは真皮にごく小さな熱の通り道を密に作り、肌が自らコラーゲンを新しく満たすよう促す方法です。大きく2つのタイプに分かれます。
ひとつは非剥離型のフラクショナルレーザー(fractional laser)です。表面を焼かずに内部だけを刺激するため、回復が早いのが特徴です。ある研究では1550nmの非剥離型フラクショナルレーザーを4週間隔で5回受けたところ、妊娠線の幅が平均6.94mmから3.13mmへと半分以下まで縮小しました。回復の負担が少ないわりに、はっきりとした変化が出た結果です。
もうひとつは剥離型のCO2フラクショナルレーザーです。表面まで微細に削るぶん刺激が強い一方、古い白い妊娠線ではほとんどの場合、軽度から中程度の改善にとどまりました。韓国人を含む研究では、非剥離型もCO2も妊娠線を改善させましたが、非剥離型のほうが副作用は少なめでした。
赤い妊娠線であれば、色素レーザー(PDL、585nm)を組み合わせるのがおすすめです。このレーザーは赤い血管をターゲットにして赤みを早く落ち着かせるため、赤い妊娠線の色を薄くするのに特に役立ちます。ただし白い妊娠線のようにすでに色が抜けている場合は、このレーザーの出番はあまりないので、フラクショナルレーザーや高周波のほうを検討するのがよいでしょう。

高周波マイクロニードリングの効果はどうでしょうか
針と高周波を使う方法も、レーザーに劣らずよく使われています。
マイクロニードリングは、極細の針で真皮に微細な穴を作り、肌がその傷を治す過程でコラーゲンを新しく作らせる施術です。ある研究では妊娠線にマイクロニードリングを行ったところ、平均1.8回ですべての妊娠線が50%以上薄くなり、そのうち28%は75%を超えて改善しました。
これに高周波を加えたものが高周波マイクロニードリングです。針先から高周波の熱を真皮の深くまで流し込み、コラーゲンへの刺激をさらに高めます。17人を対象に4週間隔で4回高周波施術を行った研究では、妊娠線の厚み、色、色素沈着、赤みのすべてが目に見えて減少しました。
複数の研究をまとめた分析では、高周波マイクロニードリングのほうがレーザーよりやや改善幅が大きい結果でした。ただし針と熱が同時に入るぶん施術中の痛みは強めなので、麻酔クリームをしっかり塗ってから受けるのがおすすめです。どちらを選んでも真皮にコラーゲンを新しく満たすという原理は同じなので、肌の状態や痛みへの耐性を考えて選べばよいでしょう。ダウンタイムはたいてい数日で赤みが落ち着く程度で、日常生活に大きな支障はありません。

何回くらい受ければ目に見えて良くなるのでしょうか
妊娠線の施術は一度では終わりません。真皮に新しいコラーゲンが満ちるまでには時間がかかるため、通常4週間隔で3回から5回に分けて受けます。効果は施術を重ねるごとに少しずつ積み重なり、最後の施術のあとも数か月にわたってコラーゲンが作られ続け、さらに薄くなっていきます。
過度な期待は禁物で、正直な気持ちで臨むのがよいでしょう。妊娠線は完全に消すというより、目立ちにくく薄くすることを目標にします。赤い妊娠線は色が抜けて周囲の肌に近づき、白い妊娠線は幅が狭まり質感がなめらかになります。先ほど見たように幅が半分以下まで縮むこともあるので、薄くなる度合いとしては十分満足できる水準です。
ひとつ覚えておきたいのは、古くなるほど反応が遅くなるという点です。そのため赤みが残っているうちに始めれば、より少ない回数でより良い結果が見込めます。反対にかなり古い白い妊娠線なら、何度も根気よく受ける必要があります。どの機器を何回受けるかは、妊娠線の色や太さ、部位を見て決めるのが最も正確です。部位によっても反応は異なり、お腹やわき腹は比較的薄くなりやすい部分です。一度良くなったあとは、無理な体重の増減を避けることが新しい妊娠線を防ぐ助けになります。
自宅では何を塗ると効果的でしょうか
施術に加えて自宅でのケアを組み合わせると、結果がより長持ちします。代表的なものがトレチノイン(tretinoin)です。ビタミンA系の成分で、肌にコラーゲンを新しく作らせるよう働きかけます。
ある研究では初期の赤い妊娠線に0.1%トレチノインを毎晩6か月間塗ったところ、妊娠線の長さが約14%、幅が約8%減り、コラーゲンも増加しました。ただしこの効果は赤い妊娠線で目立ち、すでに白く固まった白い妊娠線ではそれほど大きくありませんでした。ここでもタイミングの重要性が改めて確認できます。
| ホームケア | いつ | ポイント |
|---|---|---|
| トレチノイン | 赤い妊娠線の初期 | コラーゲン生成を促す、妊娠中は使用不可 |
| 保湿 | 常に | かゆみと乾燥を和らげる |
| 紫外線対策 | 日中 | 色の差と色素沈着を防ぐ |
トレチノインは刺激が出ることがあり、妊娠中は使用できないため、相談のうえで始めるのが安全です。妊娠線は赤いうちに始めるほど有利です。施術で真皮のコラーゲンを満たしながら、自宅でトレチノインと保湿を続けると、より薄くなっていきます。完全に消すのは難しくても、目立ちにくくすることは十分に可能な目標です。

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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
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