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40代の肌のハリ低下とボリューム減少、たるみとこけの違い

By Dr. Kim1 min read

40代になると、鏡に映る顔が以前と少しずつ違って見えると感じる方が多いです。ただ、具体的に何が変わったのか聞かれると、言葉で説明しづらいものです。ほうれい線が深くなった気もするし、頬がこけた気もするし、フェイスラインがぼやけた気もします。

実はこの変化、原因は一つではなく、二つの異なる問題が同じ時期に重なって起きています。一つは皮膚そのものの弾力が落ちる問題、もう一つはその下を支えていたボリュームが減る問題です。この二つは原因も、取り戻す方法も違います。ただ見た目は似ているため、ひとまとめに語られてしまうことが多いのです。

40代の肌のハリはなぜ落ちる?

肌がピンと張りを保つ力は、真皮、つまり皮膚の内側にあるコラーゲンとエラスチンという二つのタンパク質が生み出しています。コラーゲンは肌を支える柱、エラスチンはその柱をつなぐゴムひものようなものだとイメージすると分かりやすいです。柱がしっかりしていて、ゴムひもに弾力があってこそ、肌は押されてももとの形に戻ります。

問題は、この二つのタンパク質が20代を過ぎたころから徐々に減り始めることです。そして30代半ばから40代にかけて、そのペースが目に見えて速くなります。女性はこの時期に女性ホルモンの分泌が減りますが、このホルモンはコラーゲンの生成を助ける役割を担ってきたため、ホルモンが減るとコラーゲンを作る速度も一緒に落ちてしまいます。

そこに、長年蓄積した紫外線ダメージも重なります。紫外線はエラスチン繊維を少しずつ断ち切りますが、若いうちは体が絶えず修復してくれます。ところが年齢を重ねると、修復のスピードがダメージのスピードに追いつかなくなります。ゴムひもが伸びたまま放置されているような状態になるため、肌が押されてから戻る力そのものが弱くなっていくのです。

顔のボリュームはなぜこける?

弾力の低下とは別に、顔のボリュームが減るという問題もあります。こちらの主役は皮膚ではなく、その下にある脂肪層と骨です。

顔の脂肪は一つにつながった塊ではなく、いくつもの小さな部屋に分かれています。この中でも、頬骨の内側や目の下、こめかみ付近にある深い脂肪層は、加齢とともに体積が減っていく傾向があると言われています。一方、あご下や頬の外側にある浅い脂肪層は、むしろたるんで下に集まってしまうケースが多いのです。そのため、上はこけて下はたるむという、一見矛盾したような変化が同じ顔に同時に現れます。

骨も例外ではありません。顔の骨、特に目の周りとあごの骨は、年齢とともに少しずつ吸収されて体積が減っていくと報告されています。顔全体を支えていた骨格そのものがわずかに小さくなるため、その上に乗っていた脂肪や皮膚も自然と居場所を失い、下へたるんでいきます。家を支える土台が少しずつ沈めば、その上の壁や屋根も一緒に傾いていくのと似た理屈です。

たるみとこけは何が違う?

ここで大事なのは、この二つがまったく異なる層で起きている、別々の変化だという点です。弾力は皮膚表面に近い真皮で起きる問題であり、ボリュームはそれよりずっと下、脂肪と骨で起きる問題です。

たとえるなら、弾力はテントを覆う布の張りであり、ボリュームはその布を支えるポールの高さです。布が古くなって伸びてしまうことと、ポールが低くなってテント全体が沈んでしまうことは、原因も直し方も異なります。布だけをピンと張り直しても、ポールが低くなった問題は解決しません。

だからこそ、40代の弾力ケアは一つの方法だけでは完結しないことが多いのです。皮膚表面の弾力を改善するアプローチと、その下で減ったボリュームを補うアプローチ、両方を理解して初めて全体像が見えてきます。

塗る製品はどこまで届く?

自宅で塗るスキンケア製品は、主に真皮の上のほう、つまり弾力を担う層に働きかけます。retinolはその代表的な成分で、皮膚細胞にシグナルを送り、線維芽細胞(コラーゲンを作る細胞)をより活発に動かします。稼働率が落ちていた工場をもう一度フル稼働させるようなイメージです。

niacinamideは肌のバリア機能を強化し、水分が逃げにくくする成分です。バリアがしっかりしていてこそ、肌は乾燥せず弾力のある状態を保ちやすくなります。peptideはコラーゲンの断片によく似た小さなシグナル物質で、体に「コラーゲンが分解されている」と錯覚させ、新しく作るよう促す仕組みで働くと説明されています。

ただし、塗るタイプの成分には浸透する深さに限界があります。表皮と真皮の上部までは届きますが、ボリュームが減った深い脂肪層や骨までは到達しません。そのため、ホームケアは弾力を少しずつ改善するのには役立ちますが、すでにこけてしまったボリュームそのものを補うことはできません。

こけた部分はフィラーで満たせる?

ボリュームが減った部位を直接補う代表的な方法がフィラーです。よく使われる成分であるヒアルロン酸は、もともと私たちの体内にも存在する物質で、自身の重さの何倍もの水分を引き寄せて抱え込む性質があります。水を含んだスポンジのように、ボリュームを生み出すわけです。

この性質を利用して、脂肪層が減った場所にフィラーを注入すると、物理的にその空間を満たしてボリュームがよみがえります。同時に、フィラーが定着した周辺組織でも修復反応が起こり、コラーゲンがある程度一緒に刺激されると報告されています。ただしこの程度には個人差があり、数字で言い切るのは難しいところです。

施術後のむくみや内出血は、たいてい数日から1週間ほどで落ち着きます。持続期間は部位や製品の特性によって異なりますが、おおむね6か月から12か月程度と報告されることが多いです。その後はヒアルロン酸が徐々に分解され、自然に吸収されていきます。

ヒアルロン酸フィラーを頬の前方、頬骨の下、頬骨の横という3つの部位に分けて注入し、6か月後に再確認した研究です。ボリュームがはっきり回復した患者の割合は、頬の前方で83%、頬骨の下で77%、頬骨の横で76%でした。部位によって多少の差はあるものの、6か月が過ぎた時点でも大半の患者で満たされたボリュームがそのまま保たれていることを示しています。
ヒアルロン酸フィラーを頬の前方、頬骨の下、頬骨の横という3つの部位に分けて注入し、6か月後に再確認した研究です。ボリュームがはっきり回復した患者の割合は、頬の前方で83%、頬骨の下で77%、頬骨の横で76%でした。部位によって多少の差はあるものの、6か月が過ぎた時点でも大半の患者で満たされたボリュームがそのまま保たれていることを示しています。

ハリの低下を熱エネルギーで改善する方法

フィラーがボリュームを満たす側だとすれば、リフティング施術は弾力側により近く働きます。高周波や超音波を利用する機器は、真皮の深い層や筋膜層に熱エネルギーを伝えます。このとき体は「小さなダメージが生じた」と認識し、修復反応を始めます。

この修復過程で線維芽細胞が活性化し、新しいコラーゲンとエラスチンを作り出します。傷ができるとその部分に新しい肌が再生されるように、熱刺激を受けた部分にも同じような原理で新しいタンパク質が満たされていくのです。ただ、この過程には時間がかかります。施術直後にすぐ現れるというより、コラーゲンが定着する8週から12週の間に少しずつ実感できるケースが多いと言われています。

効果が持続する期間にも個人差はありますが、おおむね6か月から12か月程度と報告されています。その後は自然な老化の速度に応じて再びコラーゲンが緩やかに減っていくため、維持するには繰り返しのケアが必要になることが多いです。

高周波と筋肉刺激を同時に加えたあと、実際に皮膚組織を採取して確認した研究です。コラーゲンは1か月後に25%、3か月後に30%増え、エラスチンは1か月後に67%、3か月後には100%を超えて増加しました。施術直後ではなく時間が経つほど、弾力を作る2つのたんぱく質が積み重なっていくということです。リフティング効果をゆっくり待つ必要があるのは、こうした理由からです。
高周波と筋肉刺激を同時に加えたあと、実際に皮膚組織を採取して確認した研究です。コラーゲンは1か月後に25%、3か月後に30%増え、エラスチンは1か月後に67%、3か月後には100%を超えて増加しました。施術直後ではなく時間が経つほど、弾力を作る2つのたんぱく質が積み重なっていくということです。リフティング効果をゆっくり待つ必要があるのは、こうした理由からです。

ホームケア・フィラー・リフティングの持続期間の比較

ホームケア、フィラー、リフティング施術は、回復にかかる時間と持続する期間がそれぞれ異なります。ホームケアは負担が少ない反面、変化はとてもゆっくりと現れ、効果を保つには塗り続ける必要があります。フィラーはボリュームがすぐに満たされますが、むくみが引く数日から1週間を過ぎてから自然な形に落ち着きます。リフティング施術は新しいコラーゲンが定着するまで8週から12週という時間が必要な代わりに、一度作られたコラーゲンはフィラーより長く体に残る傾向があります。

そのため、何から試すべきかは、今の顔で問題になっているのが弾力なのかボリュームなのかによって変わってきます。実際には両方が同時に起きているケースが多いため、二つのアプローチを一緒に検討することも珍しくありません。

ハリの低下を遅らせる生活ケア

日常の中で続けることで助けになる習慣は、次のとおりです。

  • 紫外線対策: 紫外線はエラスチンを断ち切る主な原因の一つなので、毎日日焼け止めを塗ることでそれ以上のダメージを減らせます。
  • retinolなど有効成分の使用: 線維芽細胞を刺激し、コラーゲンの生成速度を少しでも引き上げるのに役立ちます。ただ、刺激が出ることもあるため、最初は少量から始めるのが安全です。
  • 十分な睡眠: 睡眠中は肌の回復に関わるさまざまな生理作用が活発になると言われており、睡眠不足が続くと回復のスピードそのものが落ちてしまうことがあります。
  • 過度なマッサージや圧迫を避ける: 強くこする刺激を繰り返すと、すでに弱くなったエラスチン繊維にかえって負担をかけることがあると言われているため、優しく扱うほうが安心です。

こうしたケアは弾力が落ちるスピードを緩やかにするのに役立ちますが、すでに減ってしまったボリュームそのものを補うことはできません。だからこそ、弾力ケアとボリュームケアをそれぞれ別の役割として理解し、必要に応じて組み合わせることが、40代の顔の変化に向き合ういちばん現実的な方法だといえます。

References

Korean Dermatological Association, American Academy of Dermatology (AAD), and Ministry of Food and Drug Safety (MFDS).

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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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