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目元スキンブースターの効果、PNとHAの違いと持続期間

By Dr. Lee1 min read

目元にもスキンブースターを打てると聞くと、意外に思われるかもしれません。スキンブースターというと、頬や額のように広い部位に行う施術を思い浮かべがちだからです。しかし目元は体の中でも皮膚が最も薄く敏感な部位のひとつで、むしろスキンブースターが必要な部位として挙げられます。

ダークサークルと小じわは、単に睡眠不足や加齢だけで生じる問題ではありません。皮膚そのものが薄くなり、水分とコラーゲンが減ることで、その下にある血管や筋肉が透けて見え、小じわも目立つようになります。目元のスキンブースターは、こうして薄くなった構造をもう一度満たしていくアプローチです。

目元の皮膚はなぜスキンブースターが必要?

目元の皮膚の厚さは平均0.5mmほどで、頬の皮膚の2mmほどと比べると3分の1をわずかに超える程度です。紙一枚と画用紙一枚を重ねたくらいの差だと考えるとわかりやすいです。

さらに目元は脂肪層が薄く、眼球を包む薄い膜である眼窩隔膜がすぐ下にあるため、他の部位のように厚くボリュームを入れるフィラーの方式は負担が大きくなります。そのため目元には、ボリュームを作るよりも皮膚そのものの厚みと水分を少しずつ満たしていくスキンブースターの方式が向いています。

目元スキンブースターの2つの成分

目元のスキンブースターは大きく2系統に分かれます。ひとつはサケから抽出したDNA断片からなるPN(ポリヌクレオチド)系で、もうひとつは成分同士の結合度である架橋度を下げたヒアルロン酸(HA)系です。

2つの成分は働き方が異なります。PN系は細胞にコラーゲンを新しく作るよう信号を送る側に近く、HA系は水分を抱え込んで保持する貯水池のような役割に近いです。そのためクリニックによっては、両方を別々に使ったり組み合わせて使ったりします。

PNがコラーゲンを再びつくるしくみ

PNはサケの生殖細胞から抽出したDNA断片です。よく知られているPDRN(より短い鎖を持つ似た成分)といとこのような関係だと考えるとわかりやすいでしょう。

このDNA断片が皮膚に入ると、細胞表面にあるアデノシン受容体、つまり細胞が信号を受け取る扉のような構造を刺激します。すると、コラーゲンを作る皮膚内の細胞である線維芽細胞が活性化し、新しいコラーゲンと血管が育っていきます。

たとえるならPNは、工事現場に再び資材を届ける合図のようなものです。薄くなった皮膚という建物にもう一度骨組みを立てろという信号を送るわけで、ボリュームから満たすフィラーとは働く原理そのものが異なります。

韓国の皮膚科専門医235人を対象にしたアンケートで、88%がPN(ポリヌクレオチド)スキンブースターを実際に使っていると答えました。そのうち79%はレーザーや高周波、超音波といった他の施術と組み合わせていると回答しており、PN単独よりも併用で使われるケースのほうが多いことがわかります。
韓国の皮膚科専門医235人を対象にしたアンケートで、88%がPN(ポリヌクレオチド)スキンブースターを実際に使っていると答えました。そのうち79%はレーザーや高周波、超音波といった他の施術と組み合わせていると回答しており、PN単独よりも併用で使われるケースのほうが多いことがわかります。

ダークサークルにも効果はある?

目の下が暗く見える理由は大きく2つあります。ひとつは皮膚が薄いためにその下の血管や筋肉が透けて見える場合、もうひとつは色素が沈着している場合です。スキンブースターが助けになるのは主に前者、つまり皮膚が薄いことで生じるダークサークルです。

PNには炎症を鎮める性質もあると知られています。目元に微細な炎症が長く積み重なると血管が広がり色がより目立ちますが、この炎症反応を抑えながら同時にコラーゲンで皮膚を厚く満たすと、下の血管が透けて見えにくくなります。

つまり色素そのものを消すのではなく、色素や血管が透けて見える窓の役割をしていた薄い皮膚を厚くすることで目立たなくする方法です。そのため色素性のダークサークルが強い場合は、スキンブースターだけでは限界があることもあります。

睡眠不足や疲労が重なると、ダークサークルが一時的により濃く見えることもあります。血流が滞ることで血管の中の色がそのまま浮き出るためで、この部分はスキンブースターで作られたコラーゲンの厚みとは別に、生活習慣によって変動する部分だと理解しておくのが自然です。

HAが水分を抱え込むしくみ

HAはもともと私たちの体の真皮にも存在する成分で、自重の数百倍もの水を抱え込む能力があります。スポンジが水を含む様子を思い浮かべるとわかりやすいです。

目元に使うHAは、頬やほうれい線に使うフィラーより架橋度を下げて作られています。架橋度が低いと成分同士が絡み合う網目が粗くなるため、皮膚の中でぷっくり盛り上がるよりも、薄い膜のように広がって定着します。そのためボリューム感を出さずに水分だけを満たす効果を発揮します。

水分が満たされると角質層が潤い、小じわも一時的に伸びて見えます。ただしこの効果は、HAが体内で徐々に分解されるにつれて一緒に薄れていく性質があり、新しくコラーゲンを作るPNとは持続の仕方が異なります。

施術方法と推奨の間隔

目元は非常に薄く血管も多い部位なので、施術方法も他の部位よりずっと繊細に行われます。細い針や先端が丸いカニューレ、つまり皮膚を突き刺さずに押し入れる細い管状の器具を使い、真皮の浅い層にごく少量ずつ分けて注入します。

こうした方法はマイクロドロップレット技法と呼ばれ、一か所に多くの量をまとめて入れるのではなく、複数のポイントに分けて散らすように注入する方式です。血管を避けて浅く、少しずつ何度も注入することで、内出血や腫れのリスクを減らせるためです。

通常は2週間から4週間の間隔で3回ほど繰り返す方法がよく用いられます。一度に大きな変化を狙うのではなく、何度かに分けて少しずつコラーゲンと水分を積み上げていくアプローチです。

むくみとあざは何日続く?

施術直後は腫れや軽い内出血が数日残ることがあります。目元は血管が密集した部位のため、他の部位より内出血が起きやすいと言われています。

  • 施術当日は目を強くこすったり揉んだりしないことが勧められます。まだ定着していない成分が押されてずれてしまうことがあるためです。
  • 冷却は初期の1~2日は冷やし、その後内出血が残っている場合は温めるほうがよいとされています。冷やすことで血管が収縮し腫れを抑え、温めることで血流を助けて内出血の吸収を早めるためです。
  • 紫外線対策は施術後も継続して行うのがよいでしょう。紫外線は新しく作られたコラーゲンを再び分解する方向に働くためです。
  • メイクは通常翌日から可能とされていますが、目元は粘膜に近い部位なので最初の数日は最小限にとどめるのが無難です。

コラーゲンが新たに定着するまでには時間がかかります。通常4週間から12週間かけて目元の皮膚が徐々に厚くなり、きめが整っていく変化が現れると報告されています。

効果はどれくらい持つ?

目元のスキンブースターの効果が持続する期間は、成分や個人差によって異なりますが、おおむね6か月から12か月ほどと報告されることが多いです。PNによって新しく作られたコラーゲンも時間とともに分解されるタンパク質なので、効果が永久に続くわけではありません。

HA系はこれよりやや短く、4か月から6か月ほどで徐々に薄れていくとされています。架橋度が低いぶん、体内で分解される速度がより速いためです。

そのため多くのクリニックでは、最初の3回の施術で土台を作った後、6か月から1年間隔でメンテナンス施術を追加する方法を案内しています。目元は常に動き、紫外線にもさらされる部位なので、一度の施術で終わらせるより、継続してケアするほうが結果が長持ちします。

施術の間隔を極端に短くしたからといって、効果がより早く積み上がるわけでもありません。コラーゲンは細胞が時間をかけて少しずつ作り出すタンパク質なので、体が反応する時間を十分に取った間隔を守るほうが、かえって結果が安定すると案内されています。

References

Korean Dermatological Association, American Academy of Dermatology (AAD), and Ministry of Food and Drug Safety (MFDS).

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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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