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広がった毛穴の原因とケア方法、どんな成分が効果的?

By Dr. Kim1 min read

鏡を近づけたときだけ、やけに気になるのが毛穴です。鼻や頬まわりがデコボコして見えると、しっかり洗顔してもすっきりしない感じが残ります。ただ、毛穴はもともと肌に必要な構造です。汗や皮脂の通り道なので、完全になくすことはできません。それでも、目立って大きく見える背景にはいくつかの原因が重なっています。その原因を一つずつほどいていけば、毛穴をゼロにはできなくても、目立ちにくくする方法はちゃんとあります。

毛穴が大きく見える原因は?

毛穴が目立つ背景には、大きく三つの要因が同時に働いています。一つは皮脂の分泌量、もう一つは毛穴の壁を支える弾力、そして最後は毛包(皮膚の中で毛が生えてくる小さな通り道)の太さです。

皮脂の分泌が多いと、毛穴の入り口が広がったまま固定されやすくなります。水が通る管にずっと圧力がかかると、入り口が少しずつ広がっていくのと似た仕組みです。そこに加齢や紫外線の蓄積で毛穴まわりを支えるコラーゲンとエラスチンが減ると、一度開いた毛穴が元に戻りにくくなります。この三つが一人の肌に同時に重なるケースが多く、毛穴ケアはどれか一つだけでは不十分なことがほとんどです。

皮脂が多いと毛穴はなぜ開く?

皮脂腺は毛包のそばにくっついて、油分を分泌する小さな腺です。この皮脂が過剰に出ると、毛穴の入り口まわりの皮膚がわずかに膨らみます。そして皮脂と角質が毛穴の中で固まると、入り口がさらに広く見えてしまいます。

特に鼻や額のように皮脂腺が密集している部位は、同じ刺激でも毛穴が目立ちやすくなります。皮脂腺の密度そのものが部位ごとに違うからです。そのため毛穴ケアでは、皮脂コントロールが最初の一歩になることが多くなります。皮脂の分泌自体を抑える成分として代表的なのがniacinamideです。niacinamideは、皮脂腺で油分がつくられる代謝の過程を細胞レベルで抑える働きをすると考えられています。

ハリ低下と毛穴のたるみ

毛穴は単なる穴ではなく、まわりの皮膚組織が入り口を締めるように包んでいる構造です。この毛穴の壁を支えているのが、真皮の中にあるコラーゲンとエラスチンです。

輪ゴムをイメージすると分かりやすいです。弾力の残っている輪ゴムは伸ばしてもすぐ元の形に戻りますが、古くなって伸びきった輪ゴムは一度広がるとなかなか戻りません。毛穴まわりの皮膚も同じです。コラーゲンがしっかりしているうちは皮脂が少し増えても毛穴は元に戻りますが、コラーゲンが減った肌は一度開いた毛穴がそのまま広がった状態で残ります。紫外線がコラーゲンを分解する酵素(MMP、matrix metalloproteinase)を活性化させることも、この過程と深く関わっています。

レチノイドは毛穴にどう作用する?

レチノイドはビタミンA系の成分で、retinolと処方薬のtretinoinが代表的です。この成分は二つの経路で同時に働きます。

一つ目は、角質のターンオーバー(肌表面の細胞が新しい細胞に入れ替わる周期)を早めて、毛穴にたまった角質や皮脂の詰まりを押し出す働きです。詰まった排水口を掃除するのと近い効果です。二つ目は、真皮の線維芽細胞を刺激してコラーゲンの生成を増やす働きで、先ほど説明した毛穴の壁の弾力を再び満たしてくれる形になります。実際の臨床研究では、0.2%のretinolを継続して使用した場合、毛穴の広がりの度合いが平均30%前後改善し、処方濃度のtretinoinではさらに大きな改善が報告されたこともあります。ただしレチノイドは角質層が新しく整うまでに時間がかかるため、目に見える変化が出るまでは通常4週間から12週間ほど継続する必要があると案内されています。

niacinamideとBHAの使い方

niacinamideは先ほど述べた皮脂コントロールに加えて、肌のバリア機能を引き締める役割も同時に果たします。バリアが整うと水分が逃げにくくなり、その結果として毛穴まわりの皮膚がたるむ度合いも小さくなります。ある研究では、4%濃度のniacinamideを8週間使用したところ、毛穴が目に見えて引き締まったと報告されています。

salicylic acid(BHA)は油分に溶けやすい性質があるため、毛穴の奥まで入り込んでたまった皮脂や角質を整理してくれます。AHAが肌表面の角質を整えるのに対して、BHAは油に溶ける性質のおかげで毛穴の内側まで届く点が違います。次のような組み合わせが実際によく使われています。

  • retinol + 日焼け止め:レチノイドは日中の肌を紫外線にやや敏感にすることがあるため、一緒に使う日焼け止めがコラーゲンの再分解を防ぐ役割を果たします。
  • niacinamide + 保湿剤:皮脂を抑えている間に肌が乾燥しやすくなるため、保湿も一緒に取り入れることでバリアが揺らがずに済みます。
  • BHA + 低濃度から開始:毛穴の奥まで入り込む成分のため、最初から高濃度で使うと刺激が出やすく、低濃度から肌の反応を見ながら段階的に上げていく使い方が勧められます。

塗るだけで足りないときの施術は?

塗るケアだけでは物足りないと感じたとき、施術を合わせて検討することも多くなります。代表的なのがフラクショナルレーザーと高周波マイクロニードリングです。どちらも肌にごく小さな刺激を与えてコラーゲンの生成を促す点では、仕組みが似ています。

レーザーは光エネルギーで、高周波マイクロニードリングは細い針と熱エネルギーで真皮に小さな傷をつくります。体はこの傷を修復する過程でコラーゲンとエラスチンを新たにつくり出し、これが先ほど説明した毛穴の壁の弾力を再び満たすことにつながります。施術後の赤みや小さなかさぶたは数日で落ち着くことが多く、コラーゲンが定着して毛穴が引き締まる変化はおおむね4週間から12週間かけてゆっくり現れると報告されています。そしてその効果は、ケアの継続具合によって6か月から12か月ほど保たれることが多くなります。

高周波マイクロニードリングをたった1回受けただけで目立って改善したと評価された割合は、鼻13.8%、頬11.1%、額8.9%でした。1回だけでは大きな数値ではありませんが、同じ研究では回数を重ねるほど改善率も一緒に上がると報告されています。
高周波マイクロニードリングをたった1回受けただけで目立って改善したと評価された割合は、鼻13.8%、頬11.1%、額8.9%でした。1回だけでは大きな数値ではありませんが、同じ研究では回数を重ねるほど改善率も一緒に上がると報告されています。

効果を保つ生活習慣

毛穴ケアは一度で終わるものではなく、続けることで結果が積み重なる領域です。だからこそ、次の点を見落とさないことが大切です。

  • 洗顔はやさしく:毛穴が気になるからと強くこすると、かえって肌のバリアが傷つき、その部分の皮脂分泌がさらに増える悪循環につながることがあります。
  • 日焼け止めは毎日:コラーゲンを分解する紫外線の蓄積が続くと、せっかく整えた毛穴の壁の弾力が再び崩れてしまうためです。
  • 変化は数週間後に判断:レチノイドもniacinamideも、角質とコラーゲンが新しく整うまでには時間が必要なので、数日で効果を期待すると期待外れに感じやすくなります。

毛穴は遺伝的な大きさそのものを変えるのは難しいものの、皮脂とコラーゲンという二つの軸をケアすれば、目立ちにくくすることは十分できる部位です。一つの方法だけに焦って頼るより、成分と生活習慣を合わせて整えるほうが結果が長続きします。

References

Korean Dermatological Association, American Academy of Dermatology (AAD), and Ministry of Food and Drug Safety (MFDS).

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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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