顔の赤みレーザー、毛細血管拡張症に効く血管レーザーの選び方と回数まとめ
By Dr. Lee1 min read

頬がいつも赤かったり、鼻の横に毛細血管が透けて見えたり、少し暑くなるだけで顔がすぐ赤くほてったりする赤みは、メイクで隠すのも簡単ではなく、気になる方が多いです。こうした赤みは塗るケアだけでは限界があり、血管そのものを狙うレーザーや光治療が広く使われています。
レーザーが赤みによく効くのは、仕組みがはっきりしているからです。拡張した血管の中のヘモグロビンだけを選んで熱で固め、赤く透けて見えていた血管を減らす方法です。ただし赤みにも種類があり、機器ごとに得意な部位が違うため、自分の赤みに合った機器を選ぶことが大切です。どんな仕組みで赤みが引くのか、機器ごとに何が得意なのか、タイプ別に何を受けるべきか、何回受けてダウンタイムはどうなのか、実際の論文をもとにひとつずつ整理しました。

顔の赤みはなぜ起きるのか?
赤く見えるのは、皮膚の表面近くにある血管が拡張したり増えたりして、その赤い色が透けて見えるためです。大きく3つに分けられます。1つ目は頬全体がうっすら赤いびまん性の赤み、2つ目は目に見える細い赤い線である毛細血管拡張、3つ目は刺激を受けるとサッとほてってから落ち着く反応性の赤みです。
レーザーが赤みを減らす仕組みは、思ったよりシンプルです。拡張した血管の中の赤い血は、黄色や緑の光(532nmから595nm)をよく吸収します。この光を当てると、光を吸収した血管だけが熱くなって縮み、周りの皮膚はそのままです。赤く透けていた血管だけをピンポイントでなくすというわけです。
シミ取りレーザーが茶色の色素を狙うのに対し、赤み用レーザーは血管の中の赤い血を狙います。そして光の色によって届く深さが違います。緑色のような波長の短い光は吸収が強い分浅く届くため、表面の細い毛細血管に向いており、赤色に近い波長の長い光はより深く届くため、太くて深い血管に向いています。そのため、自分の赤みが浅いか深いかによって使う機器が変わってきます。

どんなレーザーがあり何が得意なのか?
赤みに使う機器は大きく4つあります。
1つ目は、Vbeam(ブイビーム)としてよく知られるPDLレーザーです。595nmという黄色の光を使い、この黄色の光が赤い血管にしっかり吸収されて血管だけをピンポイントで減らします。赤み治療の基本として最もよく使われる代表的な機器です。ある研究では3回受けると血管が約75%減りました。冷たいガスを一緒に噴射して冷やしながら照射するため、痛みも和らぎます。
2つ目はKTPレーザーです。KTPは光を通す特殊な結晶の名前で、この結晶を通ると532nmという緑の光が作られます。この緑の光は赤い血管により強く吸収されるため、浅くて細い毛細血管に特によく効きます。3回受けると血管が約85%まで減りました。ただし施術後の赤みや腫れがやや出やすい傾向があります。韓国ではこの緑の光(532nm)に深く届く光(1064nm)まで組み合わせたエクセルVが、血管とシミを一度に扱えると人気です。

3つ目はIPLレーザーです。ここまでのレーザーが1つの色の光だけを照射するのに対し、IPLレーザーは複数の色の光を同時に照射する方式です。そのため頬全体にうっすら広がる背景の赤みとシミを一緒に整えるのに向いています。ある研究では4回受けると頬の赤みが約39%、毛細血管が約55%薄くなりました。
4つ目はヤグレーザー(Nd:YAG)です。1064nmという光を使い、他のレーザーよりも深く届くため、鼻の横にある太くてなかなか消えない血管に使います。効果はやや控えめですが、痛みは少ない傾向です。

赤みのタイプ別に何を受けるとよいのか?
自分の赤みがどのタイプかによって、選ぶ機器が変わります。頬全体がうっすら赤いびまん性の赤みなら、IPLや紫斑が残らない設定のPDLが向いています。色素まで一緒にある場合は、IPLやエクセルVが赤みとシミを一度に整えられて有利です。
はっきり見える細い毛細血管なら、KTP 532nmかPDLがよいです。特に浅くて細い血管はKTPがよく反応します。逆に鼻の横や小鼻の太くて濃い血管、PDLではなかなか消えない深い血管には、より深く届くヤグレーザー 1064nmが選択肢になります。
簡単に言うと、広がる赤みはIPL、細い毛細血管はKTPかPDL、太い鼻の血管はヤグレーザーと分けて考えるとよいです。もちろん赤みは複数のタイプが混ざっていることが多く、実際には機器を組み合わせたり、色素と血管を同時に扱う複合機器を使ったりすることもあります。例えば頬はIPLで背景の赤みを整え、残った目立つ毛細血管はPDLやKTPで仕上げるといった具合です。そのため、自分の赤みを正確に見極めて機器を決めてくれる経験豊富な施術者に出会うことが、結果を大きく左右します。同じ赤みでも人によって血管の深さや太さが違うため、最初から1つの機器で押し切るより、反応を見ながら調整するほうが安全です。

何回受けてダウンタイムはどれくらいか?
1回で終わるというより、複数回に分けて受けることが多いです。頬全体のびまん性の赤みは、通常3週から4週間隔で3回から5回が標準で、局所的な毛細血管は1回から3回でも改善します。効果は治療を重ねるほど積み重なっていきます。
ダウンタイムは設定によって変わります。PDLの従来の設定では数日間あざのような紫斑が出ることがありますが、最近はパルス幅を長く取る非紫斑設定や、複数回に分けて照射する方法によって、あざなしで受けられることが多くなっています。冷却ガスや冷風を一緒に使うと、痛みや腫れも和らぎます。
副作用はおおむね軽く一時的です。治療後1日から2日ほど赤みや軽い腫れが出ることがありますが、ほとんどは自然に落ち着きます。痛みは機器によって差があり、ある研究ではヤグレーザーのほうがPDLより痛みが少なかったという結果もあります。まれに色素沈着が起きることがありますが、たいていは時間とともに戻ります。肌の色に合わせて機器を選べば、副作用はさらに抑えられます。施術当日でも洗顔や軽いメイクはたいてい可能で、刺激の強い角質ケアや熱いサウナだけ数日避ければ大丈夫です。施術直後は日焼け止めをしっかり塗って色素沈着のリスクを減らすとよいです。

レーザーでできないことは何か?
正直にお伝えしておきたい部分があります。レーザーはすでにできて目に見える血管や赤みを減らすだけで、赤みが出やすい体質そのものを変えることはできません。そのため時間がたつと新しい血管がまたでき、赤みが少しずつ戻ってくることがあります。
実際に、ある研究ではIPL治療後6か月で約30%が再発し、別の長期追跡では2年で約8%が再発したという結果でした。そのため赤みの治療は1回で終わらせるというより、良くなった状態を定期的に維持していく管理として考えると気持ちが楽になります。維持治療をきちんと受ければ、満足できる状態を長く保てることが多いです。
何より生活面のケアも一緒に行うことが大切です。紫外線は赤みを悪化させる代表的な要因なので、毎日日焼け止めを塗ることがレーザー効果を長く保つ近道です。熱いお湯や急な温度変化、過度な飲酒など顔がほてる原因を減らすことも役立ちます。赤みが長く続いていて目立つ場合は、酒さ(rosacea)という皮膚疾患が一緒にあることもあるため、その場合は薬物治療を併用するとレーザーの効果がより長持ちします。

どんな人に向いているのか?
顔の赤みレーザーは、塗る鎮静ケアだけでは赤みがなかなか改善しなかった方に向いています。頬がいつも赤くてメイクでも隠しにくかったり、鼻の横の毛細血管が目立って気になったり、少し暑くなるだけで顔がすぐほてったりする方には良い選択です。メスを使わず血管だけを選んで減らせる点が大きなメリットです。
過度な期待はせず、前向きに考えて大丈夫です。1回で完全になくすというより、複数回に分けて赤みを段階的に減らし、良くなった状態を維持していくというイメージです。表在の血管や毛細血管は特に反応がよく、満足度が高い傾向があります。
赤みは我慢して過ごすものというより、十分に管理できる問題です。赤みのせいで消極的になっていた日常が、ぐっと楽になることも多いです。自分の赤みのタイプと肌の色を正確に見極めて、機器と設定を合わせてくれる経験豊富な施術者に出会えば、安全で満足できる結果につながります。特に肌の色が濃い方や日焼けした状態の場合は、色素沈着のリスクを考えて設定をより慎重に決める必要があるため、カウンセリングの際にあらかじめ伝えておくとよいです。ここに紫外線対策と生活管理を加えれば、澄んだ肌をより長く保つことができます。
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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
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