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ふくらはぎボトックスの効果と副作用、筋肉タイプにだけ効く用量と持続期間

By Dr. Lee1 min read

ふくらはぎだけがぽっこりと膨らんでいて、短いスカートやスラックスをはくときに気になるという方は多いです。原因が筋肉であれば、その膨らみを作る筋肉の力を少し抑えてラインを柔らかくする方法がふくらはぎボトックスです。

ただし、すべてのふくらはぎに同じように効くわけではありません。筋肉が張った筋肉タイプなのか、脂肪が多い脂肪タイプなのかによって結果は大きく変わり、注射する位置や用量も人によって違います。ふくらはぎの膨らみを作る腓腹筋がどんな筋肉なのかから、筋肉タイプと脂肪タイプを分ける基準、部位ごとの用量と縮小効果、持続期間、そして歩行や筋力への影響まで、実際の論文の数値をもとにまとめました。

ふくらはぎボトックス後、時間が経つにつれて腓腹筋の体積が少しずつ減り、ふくらはぎのラインがなめらかになる前後の変化

ふくらはぎボトックスは、どんな仕組みで膨らみを減らす?

腓腹筋はふくらはぎの裏側でぽっこりと盛り上がる、二つに分かれた筋肉です。かかとを持ち上げたり走ったりするときに力を使う筋肉で、この筋肉が発達するほどふくらはぎの膨らみが目立って見えます。ボトックスは、この腓腹筋へ向かう神経信号を止めて筋肉に力が入らないようにします。

ふくらはぎの裏側で膨らみを作る、二つに分かれた筋肉である腓腹筋の位置。その下には、立っているときに体を支えるヒラメ筋が敷かれている
ふくらはぎの裏側で膨らみを作る、二つに分かれた筋肉である腓腹筋の位置。その下には、立っているときに体を支えるヒラメ筋が敷かれている

信号が途切れた筋肉は、使われない筋肉のように少しずつ細くなっていきます。施術直後にすぐ細くなるわけではなく、3週間から4週間かけて体積が減り、ラインが柔らかくなります。仕組みはエラボトックスや僧帽筋ボトックスと同じですが、ふくらはぎは歩いたり走ったりするのに使う筋肉のため、用量と位置をより慎重に決める必要があります。

効果は永久ではありません。神経信号は数か月後に戻り、筋肉も少しずつ元の大きさに戻っていくため、ラインを保つには繰り返しの施術が必要です。そのため、ふくらはぎボトックスを検討するなら、まず膨らみが本当に筋肉によるものかを確認することが第一歩です。

腓腹筋だけにボトックスを打ったグループは周囲が1.26cm、腓腹筋とヒラメ筋を一緒に打ったグループは1.46cm減り、大きな差はありませんでした
腓腹筋だけにボトックスを打ったグループは周囲が1.26cm、腓腹筋とヒラメ筋を一緒に打ったグループは1.46cm減り、大きな差はありませんでした

部位ごとに注射の用量はどれくらい違う?

標準的な方法は、腓腹筋の片側に複数のポイントを分けて注射することです。ある研究では、ふくらはぎの片側に15か所のポイントを定め、1か所あたり10単位ずつ、合計150単位を腓腹筋に注射しました。内側と外側の筋腹に均等に分けて注射し、左右のバランスを整えます。

同じ総量を別の形で分ける方法もあります。腓腹筋の下に敷かれ、立っているときに体を支えるヒラメ筋まで一緒に狙い、1か所に腓腹筋6単位とヒラメ筋4単位を分けて注射する方式です。34人を6か月追跡した研究では、腓腹筋だけに注射したグループは周囲が1.26cm、腓腹筋とヒラメ筋を一緒に注射したグループは1.46cm減り、二つの方法の差は統計的にはっきりしませんでした。

実際の施術では、片側のふくらはぎに100単位前後を基本の用量とする場合が最も多く、筋肉が大きかったりはっきりした縮小を望んだりする場合は150単位以上まで増やします。部位ごとの総用量は論文によって100単位から多くて300単位前後までかなり幅がありますが、筋肉の大きさと希望する程度に合わせて施術者が個人ごとに決める値のため、決まった正解ではなく範囲として理解するのがよいでしょう。

筋肉タイプと脂肪タイプは、何で見分ける?

ふくらはぎボトックスが効くのは、膨らみの原因が筋肉である場合です。脂肪が多くて太いふくらはぎの場合、筋肉を減らしても太さはあまり変わりません。そのため、施術前に筋肉タイプか脂肪タイプかを見分けることが結果を左右します。

最も簡単な方法は、かかとを持ち上げる検査です。つま先立ちをすると、ふくらはぎの筋肉が収縮して膨らみの部分が硬くこわばり、ぽっこりします。このとき硬くなる部分がはっきりしていれば筋肉タイプとみなし、かかとを持ち上げても肉が柔らかいままなら脂肪タイプに近いといえます。

脂肪の厚さを測る方法も併用します。指でつまんで厚さを測るピンチ検査で2cmを超えると脂肪が厚い方とみなし、この場合はボトックスより脂肪吸引のような方法の方が合っています。実際には筋肉と脂肪が混ざっているケースも多いため、二つの検査を一緒に確認して方法を決めるのが安全です。

区分筋肉タイプ脂肪タイプ
つま先立ち検査硬くこわばりぽっこりそのまま柔らかい
ピンチ検査2cm未満2cm以上
合う方法ボトックス脂肪吸引など

つま先立ち検査をすると、片側だけが膨らむ片側突出タイプが69%、両側が均等に膨らむ両側突出タイプが31%となっています
つま先立ち検査をすると、片側だけが膨らむ片側突出タイプが69%、両側が均等に膨らむ両側突出タイプが31%となっています

筋肉タイプの中でも、注射する位置は変わる?

筋肉タイプだからといって、みな同じ形というわけではありません。ある研究では、つま先立ち検査を基準に腓腹筋の肥大を二つのタイプに分けました。片側の筋腹だけが膨らむ片側突出タイプと、内側と外側の筋腹が均等に膨らむ両側突出タイプです。

この研究では、片側突出タイプが69%、両側突出タイプが31%で、片側だけが突き出るケースの方がより多く見られました。片側突出タイプは内側の筋腹が目立つ場合が多く、これはこの内側の筋腹が立っているときの重心を支える役割をより多く担っているためです。

タイプによって注射する位置も変わります。片側だけが膨らむ片側突出タイプはその筋腹に用量を集中させて注射し、両側が均等に膨らむ両側突出タイプは内側と外側に均等に分けて注射します。膨らんでいる部分をあらかじめ写真と触診で印をつけておき、その位置に合わせて注射することが、こわばった部分をそのままにして見当違いの場所だけを細くしてしまうのを防ぐ方法です。

効果の大きさと持続期間はどれくらい?

効果の大きさは研究によって少しずつ違って報告されています。60単位を打った無作為比較試験では、8週間後にふくらはぎの周囲が平均36.35cmから35.87cmへと約0.48cm減りました。統計的には意味のある減少でしたが、体感としては劇的に細くなるというよりは、ほんのりなめらかになる程度です。

別の研究では、32から72単位を打ったとき1週間で減少が始まり、6か月まで効果が維持されました。より多い用量を使った研究では、3週間から減り始めて6か月から8か月まで効果が続きました。総じて用量が多いほど、そして腓腹筋とヒラメ筋を一緒に狙うほど、やや長持ちする傾向が見られます。

時間の流れで見ると、始まりは1週間から3週間の間、最もはっきりする時期は4週間前後、持続期間は短くて3か月、長くて8か月程度です。ほかの部位のボトックスと同じく、時間が経つと筋肉が少しずつ元の大きさに戻るため、ラインを保つにはこの周期に合わせて繰り返すのがよいでしょう。

研究用量測定時点持続期間
無作為比較試験(60単位)60単位/側8週間3か月前後
初期観察研究32~72単位/側1週間~6か月約6か月
高用量観察研究300~360単位/側3週間~6~8か月
腓腹筋+ヒラメ筋研究150単位/側6か月6か月以上

注射部位の痛みやこわばりは35%、我慢できる程度のうずきや脱力感は24%で見られ、ほとんどが1か月以内に治まりました
注射部位の痛みやこわばりは35%、我慢できる程度のうずきや脱力感は24%で見られ、ほとんどが1か月以内に治まりました

歩行や筋力に問題は出ない?

副作用はおおむね軽く一時的です。34人を6か月追跡した研究では、注射部位の筋肉痛が35%、我慢できる程度のうずきや脱力感が24%で報告され、ほとんどが1か月以内に治まりました。一時的な筋肉のけいれんは3%ほどで、まれでした。

腓腹筋は歩いたり走ったりするのに使う筋肉のため、筋力や歩行への影響が気になる方もいるでしょう。15人を対象に施術前後の歩行を分析した研究では、ふくらはぎの体積は1か月と3か月の時点ではっきりと減りましたが、歩く速度や歩幅といった基本的な歩行の指標には大きな変化がありませんでした。ただし、両足で立った状態から片足へ体重を移す瞬間のバランスの取り方には、わずかな変化が観察され、歩行の大きな枠組みは変わらなくてもバランス感覚は少し変わる可能性があることが確認されました。

そのため、普段からランニングや登山を楽しんでいる場合は、低い用量から始めて反応を見る方が安全です。元に戻す薬は特にないため、力が過度に抜けてしまった場合は時間が経って薬の効果が切れるのを待つ必要があります。筋肉タイプかどうかをまず確認し、位置と用量を慎重に決めて繰り返しの施術で管理すれば、ふくらはぎボトックスは歩行に大きな支障なくラインをなめらかに整える方法になります。

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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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