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アクアピール吸引ピーリングの効果、ブラックヘッドと毛穴、古い角質は実際どこまで良くなるのか

By Dr. Lee1 min read

診察室でアクアピールやハイドラフェイシャルについて尋ねられる方が、最近とても増えました。洗顔だけでは落ちない小鼻脇のブラックヘッド、午後になると目立つ毛穴、メイクの下でひっかかる古い角質のせいで、一度は受けてみたいとおっしゃる方が多いです。渦を巻く水で肌をきれいにしながら角質や皮脂を吸い取り、そこに水分や美容液を満たしていくという説明が魅力的に聞こえるのも事実です。

そこで、この施術が実際に何をしてくれて、どこまでは期待できないのかをまとめました。原理からブラックヘッドや角質が取れる程度、毛穴への本当の効果、これまで積み重なった臨床的な根拠、ダウンタイムまで、研究と診療の経験をもとにありのままに書きました。数値を誇張せず、一度ですべてが解決するという表現も使っていません。肌の状態や目的に合った選択の参考になれば幸いです。

アクアピールはいったいどんな原理で肌をきれいにするのか

アクアピールとハイドラフェイシャルは、名前は違っても同じ系統の施術です。ハイドラダーマブレージョン(hydradermabrasion)という方式で、水と弱いピーリング液を渦のように噴き出しながら、同時に真空で吸い込む特殊なチップを肌の上で転がします。

施術は通常、3つの段階で進みます。まず弱酸性の溶液で角質や皮脂をやさしく溶かします。続いて渦状の吸引で毛穴の中の詰まりや浮いた角質を吸い出します。そのあとにヒアルロン酸や抗酸化美容液のような保湿成分を、同じチップで肌に入れていきます。汚れを落とすことと水分を補うことが、一連の流れの中でつながっているわけです。

従来のマイクロダーマブレージョンが乾いた結晶やダイヤモンドチップで表面を物理的に削っていたのとは違い、アクアピールは水を介するため刺激が少なく、乾燥もしにくい方法です。肌を強くはがす施術ではなく、表面の古い角質や皮脂を洗い流して水分を満たす、比較的マイルドなケアに近いといえます。そのため敏感肌の方や初めて施術を受ける方でも、比較的気軽に試せます。顔全体で30分前後で終わり、チップが通るときに肌が軽く引っ張られる感覚がある程度なので、麻酔クリームも通常は必要ありません。

段階内容
1段階弱酸性の溶液で角質と皮脂を溶かす
2段階渦状の吸引で毛穴の中の詰まりを除去
3段階保湿美容液を同じチップで注入

アクアピールのニキビクリアリングを6回受けた後の改善率グラフ
アクアピールのニキビクリアリングを6回受けた後の改善率グラフ

ブラックヘッドと角質、どこまで取れるのか

吸引方式がいちばん得意とするのが、まさにこの部分です。毛穴の入り口が開いているブラックヘッド(開放面皰)や、表面に浮いた古い角質、毛穴にたまった皮脂は、渦状の吸引でかなりすっきり取れます。施術直後に肌のキメが整ってメイクのりが良くなったという声が多いのは、このためです。

ただし、すべてのトラブルが同じ程度に取れるわけではありません。入り口が閉じたホワイトヘッド(閉鎖面皰)や、肌の奥に入り込んだ小さな粒、硬く固まった古いブラックヘッドは、吸引だけで一度にすべて取り切れるわけではありません。赤く腫れた炎症性のニキビや嚢腫はかえって刺激になることがあるため、その部分は避けて施術します。

表面に近く入り口が開いているものはよく取れ、深く閉じているものは効果が限られます。一度で毛穴の中を完全に空にするというより、定期的に受けながら古い角質や皮脂がたまらないように管理する施術と考えるのが現実的です。

吸引でよく取れるもの取れにくいもの
開放面皰(ブラックヘッド)閉鎖面皰(ホワイトヘッド)
表面に浮いた古い角質肌の奥に入り込んだ小さな粒
毛穴にたまった柔らかい皮脂固まった古い角栓
午後に出るテカリ炎症性のニキビや嚢腫

水で肌をきれいにしながら水分を満たすハイドラフェイシャルの施術風景

毛穴は本当に小さくなるのか、それとも一時的にそう見えるだけなのか

毛穴への期待がいちばん大きい部分なので、正直にお伝えします。アクアピールは、遺伝で決まっている毛穴そのものの大きさを永久に小さくすることはできません。その代わり、大きく見せていた原因を取り除いて、目立ちにくくします。

毛穴が大きく見えるのには、中にたまった皮脂や角質が作る影も一役買っています。吸引でこの中身を空にすると影が薄くなり、毛穴がひと回り小さく見えます。さらに水分が満たされると周りの肌がぴんと張り、入り口がより引き締まって見えます。施術直後に鏡の中の肌がなめらかで明るく見えるのは、このためです。

実際に、ハイドラダーマブレージョンを6回受けた初期の研究では、毛穴の大きさや小じわ、色素が改善したという報告があります。同じ研究の組織検査では、表皮と真皮上層が厚くなり、コラーゲンを作る細胞が増えた変化も観察されました。繰り返し受けることで、肌のキメやハリの改善に役立つ可能性があるということです。

ただし、この効果はケアを続けているあいだ保たれるものです。皮脂が再びたまり角質が積もると、毛穴は少しずつ元に戻っていきます。一度の施術で毛穴が永久に閉じるというより、定期的にケアして良い状態を保つものと考えておくと、期待と結果がずれずに済みます。

臨床的な根拠はどれくらい積み重なっているのか

根拠をありのままにお伝えします。ハイドラダーマブレージョンを扱った代表的な研究は2008年に発表されました。抗酸化美容液を併用しながら7日から10日間隔で6回施術したあとに組織検査を行ったところ、表皮と真皮上層が厚くなり、抗酸化物質とコラーゲンを作る細胞が増えていました。小じわや毛穴、色素も改善し、副作用は報告されていません。

興味深いのは、同じ美容液を手で塗るだけにした対照群では変化が見られなかったという点です。渦状の吸引で成分を送り込むという伝達方法そのものが、効果に関わっていたと解釈できます。

ニキビについては、20人を対象に2週間間隔で6回クリアリング施術を行った臨床試験があります。参加者全員で、ブラックヘッドのような面皰性の病変と赤い炎症性の病変が、どちらも減少しました。ただしこの施術ではブルーLEDも併用されており、対象が20人と少ないため、アクアピール単独の効果だと言い切るのは難しいところです。

サンプル数が多く、長期間追跡した大規模な比較研究はまだ十分ではありません。それでも、これまでの根拠は規模が小さくても組織レベルで実際の変化を確認できているという点で意味があり、方向性としては前向きです。

研究対象結果限界
2008年組織学研究6回施術群表皮真皮の厚みとコラーゲン細胞が増加サンプル数が小規模
ニキビクリアリング試験20人、6回面皰性と炎症性の病変が減少ブルーLED併用、小規模

角質や皮脂を吸引するアクアピールとハイドラフェイシャルの機器

ダウンタイムと痛みはどれくらいなのか

この施術の最大のメリットはここにあります。ダウンタイムがほとんどありません。水で洗い流し水分を満たすというマイルドな方法なので、施術が終わればすぐにメイクをして日常に戻ることができます。結婚式や大切な約束を控えて、当日に肌を整えたいという方が多く訪れる理由です。

痛みも比較的少ないほうです。チップが肌の上を通るときに軽く引っ張られてくすぐったいと感じる程度で、麻酔クリームなしでもほとんどの方が問題なく受けられます。施術後に少し赤みが出ることもありますが、通常は数時間以内に落ち着きます。

注意点もあります。活動性の炎症性ニキビが多い方や、酒さ(ロザセア)で肌が敏感になっている場合は、吸引やピーリング液が刺激になることがあるため、強さを弱めるかその部分を避けて行います。施術の前後に強めの角質ケア製品やレチノイドを併用すると肌が敏感になりやすいので、数日ほど間隔を空けるのがおすすめです。施術当日と翌日は紫外線対策にも気を配ったほうがよいでしょう。マイルドな施術とはいえ、その日の肌は普段より少し敏感な状態になっているためです。刺激が心配な方は、最初は弱めの強さで受けてみて、肌の反応を確認してから次回の強さを調整する方法が安全です。

角質ケア施術ごとのダウンタイムを比較したグラフ
角質ケア施術ごとのダウンタイムを比較したグラフ

過剰な広告と実際のあいだで、どう期待すればよいのか

広告では、一度で毛穴がなくなり肌がまるごと変わるといった表現を見かけることがあります。実際の施術が担う役割は、それよりもう少し控えめなものです。アクアピールは、古い角質やブラックヘッドを洗い流し水分を満たして、その日の肌を明るくなめらかに整えるケア施術です。すぐに感じられるツヤやなめらかな質感、メイクのりの良さは、十分に期待してよいところです。

反対に、深いニキビ跡を埋めたり、真皮の奥深くの色素を根本から取り除いたり、毛穴を永久に縮小したりすることは、この施術の役割ではありません。そうした目的であれば、針高周波やレーザー、色素治療が別途必要になります。アクアピールはそうした施術と組み合わせやすいので、本格的な治療の合間に肌のキメや水分を整えるケアとしてもおすすめです。

効果を長く保ちたいなら、一度で終わらせるより月に1回ほど定期的に受けて、自宅でもマイルドな角質ケアや保湿、紫外線対策を並行するほうがよいでしょう。こうして期待値を合わせておくと、アクアピールは満足度がかなり高い施術になります。派手な一発逆転を求めるより、コツコツと肌を良い状態に保つ道具として活用するときに、その価値をきちんと発揮します。

期待してよいこと過度な期待
すぐに感じられるツヤとなめらかな質感毛穴の永久縮小
ブラックヘッドと古い角質の整え深いニキビ跡の改善
水分補給とメイクのりの良さ真皮の色素の根本治療

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About this article

診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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