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APLスリム注射が浸透圧で脂肪細胞を破裂させて減らす仕組みと部位別の効果、安全上の注意点

By Dr. Lee1 min read

顔や二の腕、足首のように部分的に痩せにくい脂肪で悩む人は少なくありません。全身のダイエットをしても、その部分だけがなかなか変わらないケースはよくあります。そんなときに注目されるのが、特定の部位に直接注射をして脂肪細胞を減らす方法です。APLスリム注射もそのひとつで、浸透圧という物理的な力を利用して脂肪細胞を破裂させ、取り除く方式です。どのような原理で働くのか、ほかの脂肪溶解注射と何が違うのか、仕組みから部位別の特徴まで整理しました。

APLスリム注射とは?

APLスリム注射は、脂肪を溶かす化学成分を入れる代わりに、体液よりも濃度が低い特殊な溶液を脂肪層に直接注入する方法です。ここでいう濃度が低いとは、水に近いほど薄いという意味です。体の細胞は常に周囲の液体と濃度のバランスを保とうとする性質があり、このバランスが急に崩れると、細胞の中へ水が流れ込みます。

APLという名前自体がこの原理を指しています。脂肪細胞に物理的な衝撃を与えて細胞膜を破裂させる方式のため、化学成分で脂肪を溶かす従来の脂肪溶解注射とはアプローチが異なります。そのため、この施術を説明するときも、溶かすという表現より、破裂させるという表現のほうが正確です。

脂肪細胞を破裂させる浸透圧の仕組み

浸透圧とは、濃度の異なる二つの液体が出会ったとき、薄いほうから濃いほうへ水が移動しようとする力のことです。ぶどうを真水に浸しておくと、時間が経つにつれて粒がぷっくりと膨らんでくるのを見たことがあるかもしれません。ぶどうの中の糖分濃度が水より濃いため、水がぶどうの中へどんどん入っていくために起こる現象です。

脂肪細胞も似たような原理で反応します。体液より薄い溶液が脂肪層に入ってくると、細胞の内外の濃度差を減らそうとして、水が細胞の中へ流れ込みます。そのため細胞は本来の大きさよりもずっと大きく膨らみ、細胞膜がその圧力に耐えきれなくなると、最終的に破裂してしまいます。風船に空気を入れ続けると、ある瞬間に破裂するのと同じ理屈です。

この過程は化学反応ではなく、純粋に物理的な圧力差によって起こります。そのため、脂肪を溶かす酵素や洗剤のような成分がなくても脂肪細胞を壊せることが、この施術の核心です。

破裂した脂肪細胞は体内でどう処理される?

細胞膜が破裂すると、中にあった脂肪成分や細胞の残骸が組織の間の空間に流れ出します。ここから先は、体がもともと持っている掃除のシステムが働き始めます。

体の中を巡回する免疫細胞であるマクロファージ、つまり残骸を飲み込んで処理する細胞が、流れ出た脂肪や残骸を片づけます。こうして処理された物質はリンパ管という体内の排水路を通って移動し、血液に合流したのち、最終的に肝臓で代謝されます。傷ができたときに体が自然に回復反応を起こすのと似た流れだと考えると分かりやすいでしょう。

この処理には数日から数週間ほどの時間がかかります。そのため、効果は施術当日にすぐ目に見えるというより、体が残骸を片づけていく間に部位が少しずつ小さくなっていく形で現れます。

脂肪細胞の数を減らすという意味

人は成人になると、体全体の脂肪細胞の数は大きく増えないといわれています。太ったり痩せたりするときに主に変わるのは、細胞一つひとつの大きさです。細胞の中に脂肪がたくさん溜まれば膨らみ、脂肪を使えば再び小さくなる、という具合です。

一般的なダイエットや運動は、この大きさを減らす方式です。一方、APLスリム注射のように細胞膜そのものを破裂させる施術は、その部位の脂肪細胞の数そのものを減らすアプローチといえます。風船から空気が抜けることと、風船自体が破裂してなくなることの違いだと考えると分かりやすいでしょう。

特定の部位の脂肪細胞の数が減れば、その後その部位で再び太ったとしても、増える細胞の総量そのものが少ない状態になります。ただし、残った細胞は依然として大きくなる可能性があり、全体的な体重の変化や生活習慣によって結果は人それぞれ異なります。

PPCやステロイドを使わずに作る理由

これまで多く使われてきた脂肪溶解注射には、PPC(phosphatidylcholine、細胞膜を溶かす性質を持つリン脂質成分)やデオキシコール酸のような化学成分が含まれていることが少なくありません。こうした成分は、洗剤のように脂肪細胞膜を直接溶かして壊す方式で働きます。

APLスリム注射はこうした化学成分の代わりに、濃度差という物理的な力だけを利用します。そのため、次のような違いが生まれると説明されています。

  • 腫れと痛み:化学成分が周囲の組織まで刺激することがある一方、浸透圧の方式は目標とする脂肪細胞を中心に作用するため、刺激が比較的少ないとされています。細胞膜を溶かす化学反応自体が起こらないためです。
  • アレルギー反応の可能性:添加される成分が少ないほど、その成分に対する過敏反応が起こる余地も小さくなります。体に入る異物の種類そのものがシンプルだからです。
  • ステロイドへの依存度:一部の脂肪溶解注射は炎症を抑えるためにステロイドを一緒に混ぜることがありますが、APLはこの成分がなくても施術できるように設計されていると紹介されています。刺激が最初から少なければ、炎症を抑える薬をさらに加える必要性も減るというわけです。

ただし、施術に使われる正確な組成は製品やクリニックによって差があることがあるため、施術前に使用する溶液の成分を確認しておくとよいでしょう。

よく使われる部位

APLスリム注射は全身の肥満を減らす施術ではなく、局所的に痩せにくい脂肪を整えるために主に使われます。脂肪層が比較的薄く、皮膚に近い部位ほど注射が届きやすく、活用度が高くなります。

代表的には、二重あごや頬のように顔のラインに影響する部位、二の腕のように服の外に出やすい部位、足首のようにダイエットでもなかなか細くならない部位などが挙げられます。こうした部位はボリュームが大きくないため、局所注射だけでも変化を目で確認しやすい傾向があります。

反対に、お腹や太ももなど脂肪層が厚くて広い部位は、一度の注射だけで扱うには範囲が広すぎます。そのため、複数回に分けて進めたり、ほかの方法と組み合わせて検討したりすることが多くなります。

施術後に現れる反応とケア

注射で脂肪細胞を破裂させる過程であるため、施術直後は体が回復反応を始め、いくつかの反応が一緒に現れることがあります。

  • 腫れとだるさ:脂肪細胞が破裂して組織の間に残骸が流れ出た場所であるため、数日間腫れやだるさを感じることがあります。体がその部位を片づけようとする反応が始まったサインでもあります。
  • 内出血(あざ):細い針で何度も注射する施術のため、細かい血管が刺激されてあざができることがあります。時間が経てば、ほとんどの場合自然に薄くなっていくといわれています。
  • 一時的な硬さ:破裂した脂肪とマクロファージがその部位に集まっている間は、触るとやや硬く感じることがあります。体の片づけが進むにつれて、次第に柔らかくなっていきます。

この時期は、その部位を強くマッサージしたり圧迫したりするより、体が自然に片づけていく過程を邪魔せずに待つことが勧められます。急いでこすったりすると、まだ落ち着いていない組織が揺さぶられて、かえって回復が遅くなることがあるためです。回復のスピードや反応の程度には個人差があり、施術の回数や部位の広さによっても体感できる変化の速さが変わることがあります。

References

Korean Dermatological Association, American Academy of Dermatology (AAD), and Ministry of Food and Drug Safety (MFDS).

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About this article

診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。

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