高周波と超音波リフティングの違い、効果と持続期間まで
By Dr. Lee1 min read

高周波と超音波は、どちらもリフティング施術に使われますが、仕組みはまったく違います。カウンセリングでは二つをまとめて「肌の引き締め施術」として紹介されることが多く、名前が違うだけで中身は同じだと感じてしまいがちです。
実際には、熱の作り方とその熱が届く肌の深さがそれぞれ違います。高周波は電流が流れることで生じる抵抗熱で真皮を温め、超音波はレンズで光を集めるようにエネルギーを一点に集中させて、より深い層まで届かせます。なぜこうした違いが生まれるのか、その仕組みを一つずつ見ていきます。
高周波はどうやって肌を温める?
高周波(ラジオ波、RF)は、体に流れる電流を利用します。電流が皮膚組織を通過するとき、組織はその流れをある程度妨げますが、この妨げ、つまり抵抗によって電気エネルギーが熱に変わります。電線にたくさんの電流が流れると電線自体が熱くなるのと同じ原理です。
この熱は肌の表面ではなく、真皮(肌の中でコラーゲンが存在する層)で主に作られます。真皮の温度が60度前後まで上がると、コラーゲン繊維を作っていたらせん構造の結合が緩み、繊維自体が短く、太くなります。麺をゆでるとくるくると縮れるのに似た変化です。
この即座の収縮が、施術直後から肌が引き締まったように感じる理由です。そしてこの熱刺激が体の修復反応をオンにし、その後数週間かけて新しいコラーゲンが作られる二段階目の変化につながります。
超音波はどうやってより深く届く?
超音波(ハイフ、HIFU)は電流ではなく、音の一種である超音波エネルギーを使います。機器はこのエネルギーを複数の方向から一点に集めますが、凸レンズで日光を集めて一点だけを熱くするのと同じ原理です。
エネルギーが集まる地点は、機器があらかじめ設定した深さです。顔では主にSMAS筋膜(皮膚の下で顔の筋肉を包んでいる薄い膜)まで届きます。この層は、高周波が温める真皮よりもさらに深い位置にあります。
エネルギーが集まるその一点だけで、瞬間的に60〜70度まで温度が上がり、組織が凝固します。凝固した点一つはごく小さいものですが、施術範囲全体にびっしりと打ち込むことで、面全体が刺激を受ける効果を生みます。凝固点一つひとつが体には小さな傷のように認識され、修復反応とともにコラーゲンが新しく作られます。

2つの施術は届く深さがどう違う?
高周波と超音波の最大の違いは、エネルギーが届く深さです。高周波は電流が通る経路に沿って、比較的広く浅い範囲、つまり真皮全体を温めます。一方、超音波はエネルギーを一点に集めて照射するため、狙った深さの一点を正確に狙うことができます。
この違いは施術の目的にも影響します。真皮を温める高周波は、肌表面のキメやハリ、つまり小じわや肌質の改善に比較的向いています。筋膜まで届く超音波は、顔全体がたるんで下がるのを引き上げる、より構造的なリフティングに比較的向いています。
もちろん、どちらの機器もコラーゲンを作るという目標は同じです。ただ、そのコラーゲンがどの層で新しく作られるかが違うため、目に見える結果の性質も少しずつ変わってくるのです。
そのため、カウンセリングで二つの施術を一緒に受けるケースもあります。真皮と筋膜という異なる層を同時に刺激すれば、浅いキメの改善と深いたるみの改善が一度に重なるという考え方です。ただし、二つを一緒に受けるかどうかは肌の状態や狙う部位によって変わる問題で、片方だけで十分な場合も多くあります。
コラーゲンが新しくつくられる過程
どちらの施術も、仕組みの核心は熱です。熱そのものがコラーゲンを作るわけではなく、熱による損傷が体の修復反応をオンにするという点が重要です。
熱で損傷した組織の周囲には、小さな炎症反応が起こります。この反応が線維芽細胞(コラーゲンを作る肌の中の細胞)をその場所に呼び集め、線維芽細胞は数週間かけて新しいコラーゲン繊維を作り出します。古いコラーゲンの一部を整理しながら、同時に新しいコラーゲンを補充していく、リモデリングと呼ばれる過程です。
動物実験や組織検査の研究では、高周波と超音波いずれの施術部位でも真皮のコラーゲン密度が増えたという所見が報告されています。ただし反応の程度は、肌の年齢や元々のコラーゲン合成能力、照射強度によって人それぞれ差があります。そのため、効果を数字で断定するのは難しいところです。
このリモデリング過程が一度の施術で終わらない理由もここにあります。線維芽細胞がコラーゲンを作り出すペースは緩やかで、刺激を与えた後、数週間から数か月かけてゆっくりと積み重なっていきます。そのため、どちらの施術も一度きりより、間隔を空けて複数回受けたほうがコラーゲンがより厚く積み重なると報告されるケースが多いです。

痛みとダウンタイムの違い
痛みの感じ方が違うのにも理由があります。超音波はエネルギーが筋膜付近、つまり神経がより多く通る深い層に集まるため、瞬間的にピリッとした痛みを感じることが多くなります。エネルギーが狭い一点に集中する分、その場所の刺激も強く感じられるのです。
高周波はエネルギーが広い面積に広がって伝わるため、一点に集中する超音波に比べると、比較的じんわりとした熱感程度に感じることが多いです。ただし、個人の痛みの感じやすさや機器の出力によって、体感の差はかなり大きくなります。
表面的な回復は、どちらの施術も比較的短いほうです。赤みや腫れは数日以内に落ち着くことが多いと案内されています。ただし、目に見えるコラーゲンの効果が現れるまでにはもう少し時間が必要で、おおむね4〜12週間かけて徐々に良くなっていくと報告されています。
効果はどのくらい続く?
効果が持続する期間は、一つの要素だけで決まるわけではありません。代表的には、次のような要因が組み合わさって働くことが知られています。
- 機器の出力と照射回数: 同じ部位でも、エネルギーを強く、何度も照射するほどコラーゲンへの刺激が増え、効果が長持ちする傾向があります。刺激の総量が増えるためです。
- 施術の深さと狙う層: 筋膜まで届く超音波は、真皮だけを温める高周波よりも、構造的な支持力により長く関わると報告されています。筋膜自体が肌を支える力を持つ層だからです。
- 個人の肌老化のスピード: 紫外線への曝露や喫煙、元々のコラーゲン合成能力によって、新しく作られたコラーゲンがどのくらい長く維持されるかが変わります。コラーゲンも結局、時間が経てば再び分解されるタンパク質だからです。
- 施術後のケア: 無理なマッサージや強い紫外線への曝露は、回復中の組織に負担をかける可能性があるため、注意が必要だと案内されています。
一般的に、どちらの施術も持続期間は6〜12か月程度と報告されることが多いですが、上記のような理由から個人差の幅は広くなります。
施術後のケアと注意点
どちらの施術も、ケアの核心は新しく作られるコラーゲン反応を妨げないことです。
施術直後の数日間は、サウナや岩盤浴のように熱がこもる場所を避けることがすすめられます。熱を受けると、まさに定着し始めた組織が再び腫れたり緩んだりする可能性があるためです。
紫外線対策は、施術の有無にかかわらず心がけたほうがよいでしょう。紫外線はコラーゲンを分解する酵素の働きを高めることが知られており、せっかく作られたコラーゲンが再び壊れる速度を緩やかにするのに役立ちます。
無理なマッサージや強い圧迫も、回復期間中は避けることがすすめられます。組織が定着する前に物理的な刺激が加わると、修復反応が乱れる可能性があるためです。
References
Korean Dermatological Association, American Academy of Dermatology (AAD), and Ministry of Food and Drug Safety (MFDS).
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診療を行う美容医師が執筆しており、一般的な教育目的です。個別の医療アドバイスに代わるものではありません。
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